医療法人康和会 シニアハウス ちょうじゃ様の宿
（青森県八戸市）

医療から介護まで、一人ひとりの状態を理解していることは、入居者にもメリットです。

在宅支援、住宅型有料老人ホーム、すべては地域の声から

わたしたちのコアは、医業です。訪問診療をしていた際、天井しか見ることができない寝たきりの高齢者を救いたいと、まずは老人デイケアから介護事業に参入しました。その後、訪問介護やデイサービスなどを展開。車社会の浸透や郊外大型店舗の進出により、昔ながらの商店街が消えていくなか、地域の高齢者の食生活を支えるため、現在は配食事業も展開しています。
このように、私たちは医業をコアに、できるだけ施設や病院に入らないでいいよう、在宅生活をいかにサポートできるかを考え、地域にその仕組みを整備してきました。今回、住宅型有料老人ホームをつくったのも、「自宅は自由だが、不安もある」や「将来病気したときに心配」といった、地域のご要望をすくい上げた結果です。「この地を離れたくない」「従来の規則ばかりの施設はイヤだ」と、患者様から直にお手紙もいただきました。こういった地域の声が、住宅型有料老人ホームをつくるきっかけになりました。

「街なか」「地域密着」で、「郊外」「閉ざされた社会」から脱却

このホームには地域との交流の場を設け、1階にはレストランも兼ねた多機能スペースを設計しています。高齢者の施設というと、郊外にあったり、家族や職員しか出入りされていない「隔離された社会」のイメージがありますが、私たちのポリシーは、住み慣れた地で、しかも、社会の一員として最期まで暮らしてほしいというもの。市街地での開設を希望したのも、そういう理由からです。
大和ハウスさんに紹介していただいた、このロケーションがとても気に入りましてね。スーパーや銀行も近いので、入居者の方は歩いて行かれます。大和ハウスさんにはこれまでデイケアとデイサービスの開設にも携わっていただいたので、「私たちが何をしたいか、何を求めているか」、事業コンセプトをしっかり理解してもらっている点で信頼しています。

大和ハウスのおかげで、事業計画も、住まいも妥協せずに

私たちの有料老人ホームのコンセプトは、「年金生活の高齢者でも入居できる有料老人ホーム」。そのため、課題は、入居者の方から見込める家賃をベースに事業計画を立てた場合、どうしても採算が合わなくなることでした。それを解決できたのは、私たちの事業の社会的貢献性を理解してくださり、賃料の面でも融通を聞いてくださった土地オーナーさんのおかげです。
一方で、入居者の方には「家」ですから、住まいとしての質も妥協したくなかったところ。その点でも、大和ハウスさんの品質は安心していました。また、土地・建物をリースした理由は、借入金も無いかわりに資産も持たない、身軽な経営のほうが、今の時代には適していると判断したからです。

本業は「医業」であり、介護もあるのが、私たちの強み

おかげさまで、「ちょうじゃ様の宿」は反響もよく、現在のところ入居待ちの方もいらっしゃるほどです。住宅型有料老人ホームは、今後ますます増え、異業種からの参入も多いでしょう。しかしながら、私たちには本業の「医業」があり、さらに介護もあるというのが強みです。介護が必要な方は、ほぼ医療も必要な方ですので、ご利用者にとっては安心感が高いでしょう。今や利用者は「選択できる時代」。どの医療機関・介護事業所を使うかを決めるのはお客様です。私たちのサービス体制なら、選択肢が豊富で、入居者の医療依存度や要介護度にあった個別のケアを提供できます。さらに、一人ひとりの医療・介護状態をひとつの機関でトータルに把握していることは、ご利用者の方にとっても大きなメリットだと考えます。