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現代のくらしに上手く“和”を取り入れると、どんな効果が生まれるのか、専門家に伺いました。

間取りと暮らし方

和室は本当にいらない?最新住宅で考える、和室のあるくらしの魅力

「和室は昔っぽくて、今のくらしには不要」と思われがちですが、本当にそうでしょうか?
今、伝統的な日本家屋のくらしの良さが改めて見直され、障子や畳の味わいなど和室の情趣や心地よさを住まいに取り入れる人が増えています。
和室のしつらえにはどんな知恵が息づいているのか。
また、現代のくらしに上手く“和”を取り入れると、どんな効果が生まれるのでしょう。
一級建築士の佐川旭さんに、その魅力について伺いました。

今、見直されている「和室」の良さ

伝統的な日本家屋を見直すと、畳、砂壁、障子などに化学的な素材にはない手触り、肌触りがあり、気持ちがなごみます。それは素材の反射率(※1)からも見てとれます。アルミやステンレスなどの反射率は60~70%と高く、こうした素材を使うとシャープな印象の部屋になりますが、和室の内装に使われる木や和紙は反射率が30~40%と低いため、穏やかな雰囲気が生まれ、落ち着きのある空間となるのです。

また、建築デザインの力で創り出せない経年変化による美しさも特徴で、和の住まいは、自ずとその美しさを深めることができます。京都や奈良などの歴史あるお寺を見て、何か心に染みるのも、時の積み重ねから生まれた味わいでしょう。

四季のある和のくらしは、元来、自然と付き合うのが上手でした。住まいにおいても、夏は窓を開けて風を取り入れ、冬の間は障子の下半分にガラスをはめ込んだ「雪見障子」で景色を切り取るなど、建具の文化がとても発達しています。ただし、断熱性のない昔の家は冬の寒さがつらかったことでしょう。

ところが現代の住宅は気密・断熱性能が格段に向上したおかげで、部屋を壁できっちりと仕切らず、LDKのように広い空間を設けても快適に暮らせるようになりました。それにともない、大空間の中を引き戸や障子で仕切り、使い勝手に合わせて開閉するなど、間仕切りの可変性も高まっています。こうしたことから、“和”のしつらえを今の住まいにモダンに取り入れる人が増えています。

※1…反射率:物体に光を当てたとき、物体の表面に吸収されるものと反射されるものに分かれる。この反射する割合を「反射率」という。

和室に込められた知恵と工夫とは?

たとえば、昔の和室には必ず「床の間」がありました。この床の間には2つの役割があります。ひとつは掛け軸や花を飾って四季を感じること。もうひとつは、客人をもてなすためのしつらえで、掛け軸などの調度品を通じて家主のメッセージを客人に伝える役目を果たしていました。これは知恵のひとつと言えるでしょう。

また、伝統的な日本家屋は襖や障子で区切りながら、横につなげて広がりをつくることができます。普段は襖を閉じて使い、法事などの際は開け放って大広間にするなど、フレキシブルに使えるメリットがあります。さらに、客間の手前に次の間を設けると、そこでは一呼吸できる「間」のスペースにもなります。用途を限定せず、多様な使い方ができる面白い空間が和室なのです。

そして、「縁側」には、隣人と助け合って生きていく「向こう三軒両隣」という言葉が表すように、地域社会との「縁」をつくるという意味が込められています。昔に比べて、ご近所付き合いや家族のコミュニケーションが希薄と言われることが多いですが、最近では家に人を招こう、ホームパーティをしよう、老後に趣味の教室を開こうなどコミュニケーションを重視した家づくりを意識する方も多く、従来の和の思想ともマッチしてきたのかもしれません。

多彩にアレンジできる和デザインの魅力

純和風の住まいも素敵ですが、現代のライフスタイルを考えると難しい面もあると思います。そこでおすすめしたいのが、“和”の趣を今のライフスタイルにうまく取り入れた住まいづくりです。たとえば採光面では、直接的に光を取り入れないのがポイント。気密性の高いガラスサッシと部屋の間に障子を設けて、穏やかな透かしの光を届けてはいかがでしょう。あるいは軒下や欄間などを経て光を室内に招くことで、塗り壁に趣ゆたかな陰影が生まれます。

草津シグマ展示場(滋賀県)

また、和室とLDKを段差なくつなげれば、和室をリビングの延長として使えますし、写真のように段差を設けて、小上がりのタタミコーナーにすれば空間にメリハリが生まれます。小上がりにすれば段差に腰かけて過ごせるのも便利です。椅子と違ってベンチのような感覚で自由に座れるので、家族とも気軽に話せて、コミュニケーションがしやすくなるのではないでしょうか。

ダイワハウスの「xevoΣ(ジーヴォシグマ)和暮らし」が叶える和の魅力

ダイワハウスの『xevoΣ(ジーヴォシグマ)和暮らし』は、強靱な軽量鉄骨造で柱のない大空間を生み出せるので、大空間を障子で緩やかに区切って、障子の開閉で空間のつながりを自由に変えられます。また、2m72cm(※2)の天井高があると、障子の上部を開放できるので、閉めているときも閉塞感が生まれません。さらに最大7m10cm(※3)の大開口が実現できますから、外の景色を大きく取り入れ、四季の風情を存分に味わえるのも魅力でしょう。

深い軒に守られた縁側は、部屋の延長のような感覚で使えますから、自然と寄り添うくらしが叶いますし、昔の家のようにご近所さんが気軽に立ち寄って茶飲み話をする憩いの場にもなりそうです。洋室用内障子や、外側から腰壁手すりが見えにくいルーフインバルコニーも用意されていますから、和と洋が美しく融合した快適な住まいづくりが実現できるのではないでしょうか。

※2…天井高は2m40cm、2m72cm、2m80cm、さらに3m8cmと3m16cm(1階のみ)の仕様を選ぶことができます。天井高については間取りや建設地、建築基準法(法令)等により、対応できない場合があります。
※3…幅3m45cmの窓を2枚連続で配置可能。プランにより対応できない場合があります。また、中間に柱が入ります。

佐川旭さん
1951年福島県生まれ。一級建築士、インテリアプランナー。
(株)佐川旭建築研究所 代表取締役/女子美術大学非常勤講師
用と美を兼ね備えた作品を得意としている。住宅(これまで180軒以上を設計)、街づくり、公共建築などを中心に講演・雑誌執筆活動をする傍らテレビにも出演。

※掲載の情報は2019年3月現在のものです。

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