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研究員コラム:Vol.4 植物栽培ユニットの最適空調

植物栽培ユニット

岡村 信弥

2014.8.31

お久しぶりです、岡村です。実家の飼い猫に全くなつかれなくて悲しい日々を送っています。

さて今回は、植物栽培ユニットの一般論的なお話、とりわけ植物栽培ユニット内の空調環境についてお話をしたいと思います。

植物栽培ユニットには、太陽の光で野菜を栽培する「太陽光利用型植物栽培ユニット」と、蛍光灯やLEDなどの人工照明で野菜を栽培する「完全人工光型植物栽培ユニット」があります。agri-cubeを始め、大和ハウス工業が主に開発に取り組んでいるのは、後者の「完全人工光型植物栽培ユニット」です。

【太陽光利用型】

ガラスハウスなどで太陽光の利用を基本とし、人工光による補光や夏季の高温抑制技術等を用いて栽培。

【完全人工光型】

完全に閉鎖された建物内で、太陽光を用いずに人工照明(蛍光灯、LEDなど)や空調制御技術を用いて栽培。

完全人工光型の植物栽培ユニットでは、人工照明を用いて野菜の栽培を行うため、その発熱を処理して栽培に最適な温度環境を維持するための空調設備が必要となります。また、温度だけではなく、湿度や気流(風)、二酸化炭素も野菜の生育に影響することが知られています。この「温度」、「湿度」、「気流」、「二酸化炭素」の4つを、私は植物栽培ユニットにおける「空調の四要素」と呼んでいます。

植物栽培ユニットにおける「空調の四要素」1.温度 2.湿度 3.気流(風) 4.二酸化炭素

現在多くの植物栽培ユニットでは、空調環境に大きな課題があります。たとえば湿度の制御がうまくいっていない状況が挙げられます。

植物栽培ユニットでよく栽培されているレタスは、湿度が70~80%の条件が理想的と言われていますが、湿度に関して何も対策をとっていないと、栽培室内の湿度はこの値におさまりません。次のグラフは、弊社の実験用植物栽培ユニットの湿度の計測データです。時間帯によって、湿度が大きく変化していることがわかると思います。

栽培室内の湿度の時間変動(一例)

植物栽培ユニット内は、野菜を栽培するための照明が点灯する時間帯と、消灯する時間帯があります。照明が点灯すると、照明からの発熱で空調の負荷が高くなり、エアコンの冷房機能がフル稼働します。すると同時に除湿が行われるため、この時間帯は低湿度になってしまいます。反対に、照明が消灯すると、照明の発熱が無いためエアコンの運転は抑え気味となります。すると野菜から放出される水分量がエアコンの除湿量を上回ってしまうため、この時間帯は高湿度になってしまうのです。野菜の生育を早めるためには、このような状況を改善し、理想値におさめるように制御することが必要となってきます。

では、湿度が理想値を外れると野菜の栽培にどのような影響があるのでしょうか?このあたりを、次回以降にご説明したいと思います。ではまた次回お会いいたしましょう。

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研究員プロフィール

岡村 信弥

岡村 信弥おかむら のぶや

1986年奈良県生まれ。
大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科 応用生命科学専攻を卒業、2011年4月大和ハウス工業に入社。
現在は、植物栽培ユニットの空調システムを中心に最適栽培環境について研究中。
犬派か猫派かで言えば、両方どんとこいです。

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