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研究員コラム:Vol.7 湿度と植物の関係 その1

植物栽培ユニット

岡村 信弥

2014.12.24

お久しぶりです、岡村です。なかなかコラムを書くことができておりませんが、元気にがんばっています。風のうわさで、私の前回のコラムを読んで、わざわざ直接お会いしたいと連絡頂いたお客様がいらっしゃったということを聞き、反響に驚いております。

さて、今回は前回の内容の続きです。前回は、植物栽培ユニットの栽培室内の湿度は時間帯によって1日のうちに大きく変化する、というお話をしました。今回は、その湿度の変化が野菜の栽培にどう影響するかをご紹介します。

まず湿度が低すぎると、光合成速度が落ちて生育に悪影響があります。次の模式図をご覧ください。この図は、植物の葉の断面を表したものです。植物は、乾燥時には体内の水分を保持するために、水分の放出口である気孔を閉じようとします。しかし、気孔は光合成の材料となる二酸化炭素の取り込み口でもあるので、これが閉じてしまうと二酸化炭素の吸収効率が低下してしまい、生育に悪影響が生じます。

植物の気孔開閉のイメージ(葉の断面図)

【通常時】

植物は気孔を通して、葉内の水分を空気中に放出(蒸散)し、空気中の二酸化炭素を葉内に取り込んでいます。

【乾燥時】

空気が乾燥しすぎると、植物は体内に水分を保持しようと気孔を閉じてしまいます。すると、空気中の二酸化炭素が葉内に取り込みにくくなってしまいます。

植物に発生したカビの様子

反対に湿度が高すぎると、次の写真のように植物体にカビが発生したり、菌が増殖して病気が発生したりするほか、植物栽培ユニット内の設備側の結露の問題なども生じます。

このように、湿度が低すぎても高すぎても野菜の栽培に問題が発生するため、一日を通して湿度を理想的な範囲にコントロールすることが必要となるのです。

シンプルな方法として、「乾燥する時間帯には加湿器で加湿を行い、高湿度になる時間帯には除湿機で除湿すればよいのでは?」、と考えた方もいらっしゃるかと思います。しかしこの方法ではイニシャルコストが増える上に、非常にエネルギー効率が悪いためランニングコストも掛かります。より低コストで、エネルギー効率のよい制御方法が必要となります。実は、意外と簡単な方法で解決することができるのです。

次回は、この続きをできるだけ早くに書きたいと思います。

今回は植物の生育の話題になり、昔学校で教わったような懐かしい単語を目にされたのではないでしょうか。まさか大和ハウスのwebページでこんな内容を目にするとは思っていなかった、と意外に感じた方もいらっしゃるかと思います。いろいろやっています、大和ハウス。

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研究員プロフィール

岡村 信弥

岡村 信弥おかむら のぶや

1986年奈良県生まれ。
大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科 応用生命科学専攻を卒業、2011年4月大和ハウス工業に入社。
現在は、植物栽培ユニットの空調システムを中心に最適栽培環境について研究中。
犬派か猫派かで言えば、両方どんとこいです。

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