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研究員コラム:Vol.10 D-TEC ECO+ (ディー テック エコプラス)工法

構造

市村 仁志

2016.1.28

一般的な地盤補強工法

家を建てるとき、地盤が軟弱な場合は地盤を補強することになります。一般的に軟弱な地盤の深さに応じて表層改良工法※1、柱状改良工法※2、鋼管杭工法※3のいずれかが採用されます。大和ハウス工業ではこれらの工法それぞれに代わるオリジナル工法を開発しました。今回は表層改良工法に代わるD-TEC ECO+ (ディー テック エコプラス)工法についてご紹介します。

一般的な地盤補強工法

  • ※1 建物全体の深さ2m程度までの土とセメント系固化材を混ぜて板状に固化させる工法。
  • ※2 基礎下の土とセメント系固化材を混ぜて柱状に固化させる工法。
  • ※3 工場で製造された鋼管を地盤に打ち込む工法。

D-TEC ECO+ 工法とは

D-TEC ECO+工法はリサイクルされたプラスチック製の補強材を地盤に打ち込む工法で、補強材と周面土との摩擦力と基礎底の地盤で家を支える工法です。性能を確認するために載荷試験を実施し、一般財団法人 日本建築総合試験所※4の建築技術性能証明を取得しています。環境にやさしく、第三者からもその性能が認められた工法です。

  • ※4 1964年に設立された国土交通省・経済産業省共管の公益法人。建築全般に関する試験、評価、開発研究等を行うことにより、建築物の質の向上、安全性の確保を図り、国民生活の向上に貢献することを目的としている。

補強材(リサイクルプラスチック)

環境負荷低減(リサイクルプラスチック)

食品トレー

ペットボトルのふた

補強材は容器包装リサイクル法※5により回収された食品トレーやペットボトルのふたといったプラスチック製品をリサイクルしたリサイクルプラスチックを原料にしています。そのリサイクルプラスチックを粉々にして溶かし、型に流し込んで補強材が造られます。そのため、他工法に比べて補強材製造時の環境負荷が小さく、地球にやさしい工法と言えます。

出荷前には補強材の品質検査を行い、JIS(日本工業規格)の基準以上の品質を満足しているかを確認しています。

  • ※5 家庭から出るごみの約6割を占める容器包装廃棄物のリサイクル制度を構築することにより、一般廃棄物の原料と再生資源の十分な利用等を通じて、資源の有効活用の確保を図る目的で制定された法律。

施工

表層改良工法では施工後、所定の強度が確保されるまでに3日の養生期間が必要になりますが、D-TEC ECO+工法は工場で製造された補強材を地盤に打ち込むだけなので、養生期間が必要なく、工期を短縮することができます。
また、小型機械での施工が可能であるため、前面道路や敷地が狭くても対応することができます。

補強材

施工機械

開発に当たって

CO2排出量を削減できる環境配慮型の工法を模索する中で目を付けたのがリサイクルプラスチックでした。私はこの工法の開発中に入社し、載荷試験や建築技術性能証明の取得に携わったのですが、初めてリサイクルプラスチックで家を支えると聞いたときはそんなことができるのかと驚いたことを覚えています。
今後も環境に配慮するだけでなく、驚くような工法が開発できるように努めていきます。

サイクルプラスチック材による地盤補強工法
「D-TEC ECO+(ディーテック エコプラス)工法」を開発

https://www.daiwahouse.co.jp/release/20090609103535.html

研究員プロフィール

市村 仁志

市村 仁志(いちむら ひとし)

2010年入社。奈良県出身。大学では地盤工学を専攻。
これまで地盤調査や地盤補強の研究開発に従事。

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