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研究員コラム:Vol.14 マレーシア奮闘記Vol.4
-マレーシアでものづくりその2(建設現場施工立会い編)-

構造

山本 義徳

2016.5.27

さて、いよいよモデルハウスの現場立会いです。
モデルハウスの現場はマレーシアの首都クアラルンプールから、車で45分の場所にあります。
敷地は、現地の大手ディベロッパーであるSUNWAYの住宅分譲地(写真<1>)の一画です。

写真<1> 分譲地全景(模型)

現場の近くには売店(写真<2><3>)が・・・。
日本で見かけたら少し入るのに抵抗がありそうな外観ですが、現地で働いていると、この売店が休みの時はがっかりしてしまいます。この売店が休みだと、近くのコンビニまで炎天下、往復1時間くらいかけて水を買いに行かなければならないからです。この売店では、ちょっとした料理も出してくれるようですが、私は、勇気がなくて最後まで注文することができませんでした。海外出張時は、体調管理が最重要!と自分に言い聞かせています。また、この売店の店主には、水道水を少し分けてもらったり、ずいぶんお世話になりました。

写真<2> 売店

写真<3> 売店内観

写真<4> 現場の事務スペース

写真<4>は、現場の事務スペースです。
現地の職人さんが我々のために作ってくれました。事務スペースは職業柄、構造的にいろいろ気になるところはありますが、かなり役に立ちました。
席の後ろにぶら下がっているのは袋に移したコーラです。冷えてないコーラを氷が入った袋に入れて冷やして飲むのがこちらのスタイルです。

敷地に到着すると、先ずは装備から。
「ヘルメット」「安全帯」そして「鉄心入り長靴」を装着して、いざ現場へ。毎日スコール(大雨)が降る時期だったため、運が悪いとぬかるみに足を取られ現場に到着するのも一苦労です。
そして、現場でもう一つ衝撃の事実がありました。それは、現地の職人さんには全く英語が通じない!ということです。マレーシアの建築現場では、周辺諸国からの出稼ぎの人が多く、マレーシア人のようにマレー語と英語を話すわけではありません。
唯一の救いは、インドネシアからの出稼ぎの人が多いということです。インドネシア語はマレー語と非常に似ているためマレー語がある程度通じます。とは言っても、私は当時全くマレー語を話せなかったのですが・・・。この日から、マレー語を練習。「イニ(ここ) ポトン(切り落として)!」など最低限の会話を覚え始めました。人間、心の底から外国語を習得したいと思えば、すごい勢いで話すことができるようになるものです。日常会話ではないのが残念ですが・・・。

現場でも、立会いする中で多くの課題を見つけました。まず、生コンクリートが時間通りに来ない!お昼頃に発注したものが、夕方になってようやく現場に納入されるような状況。また、施工した時期が雨季だったため、雨があまりにも多く、工具類がすぐに錆び始めました。
今後の構法開発にはこういった現地事情もどんどん盛り込んだものにしたいと思います。工具の錆については如何ともしがたいところがありますが。

建て方が始まると、部品類の取り付け間違い防止対策(vol3.にて記述)はすべてうまくいき、現地の駐在員から「一言も説明しないで、すべて間違いなく取り付けできました。」との報告がありました。技術者として嬉しい瞬間です。
また、各階の床については、日本国内では容易に手に入るALC※1板(当社国内住宅でも一部商品で使用)が、現地では手に入らないため、プレキャストコンクリート板※2を設計、生産しました。ここでも当初の設計思想通り、1フロア数時間で床板設置が完了しました。今回のモデルハウスでは、建設の前にあらかじめ研究所にて気になるところは部分的に試作し、施工手順を確認していたことが現場施工のスピードアップにつながりました。

最終的には、5ヶ月間で施工が完了し、在来の鉄筋コンクリート造が一般的だった現地のディベロッパーからは、鉄骨工業化住宅の建設のスピードは驚きを持って受け入れられました。
モデルハウスの建設を通して、現地の大手ディベロッパーであるSUNWAYと共同で事業開発を行うことに合意し、マレーシアの南にあるジョホールバルにて分譲住宅の事業を共同で実施するに至っています。(2015/6/11 ニュースリリース)これからも、諸外国に向けた工業化住宅を改善改良してまいります。

  • ※1:軽量気泡コンクリート
  • ※2:工場であらかじめ成形して作られたコンクリート部材

研究員プロフィール

山本 義徳

山本 義徳(やまもと よしのり)

2005年入社 兵庫県出身 神戸大学大学院では鋼構造を専攻
専門は一応鋼構造だが、海外の仕事をするようになってからは、レンガ、コンクリート、そして現地の謎の建材なんでも扱う。
趣味は、映画鑑賞、旅行

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