自分が子どもだったころは、自転車になんとなく乗れるようになっていたもの。兄弟や友だちに、その辺の道や空き地で教えてもらって、何度か転んでひざをすりむきながら、いつの間にか上達していた方が多いのでは。最近は、幼児向けのキッズバイクの流れで自然と乗れるようになる子も多いようですが、昔と違って練習場所も教えてくれる人もおらず、乗れないままの子も。そんな子におすすめなのが、プロが効率よく教えてくれる自転車教室。今回、「空き地のない都会に住む一人っ子の娘は、小学校２年生になっても、まだ自転車に乗れるようになりません！」というライターが、娘を連れて初体験してきました。

いよいよ実車！　この教室では、まずペダルを外した自転車で練習します。両足を前に出し、かかとからつま先で自転車を前に押し出すようにして地面をけり、足をしっかり浮かせた状態で、バランスをとりながら進む――。これが1982年から続く、自転車教室の練習法。ここでバランスのとり方を体得することが近道だといいます。「１（ける）、２（ける）、３（ける）、４（ける）、５ぉぉぉ（足を浮かせてビューン）」。指導員さんの掛け声とともに、ぎこちなく進んでいく娘。そう、決して娘は運動が得意ではないのです。「近くを見るとヨロヨロするから遠くを見よう」「足をしっかりあげるよ」「手に力が入りすぎだよ」「ブレーキは足で止めたらダメだよ！」。そしてよいところをたくさん見つけてほめるのも教室の方針。「さっきより長い時間足が上がってるじゃない」「コツがつかめてきたね～」、なんてほめてもらったり。ときには背中を押してもらいながら勢いよくスピードを出してもらったり、子どもたちも楽しそうです。

親のできることといえば自分の目の前を子どもが通り過ぎるときに「がんばれー」と声をかけ、水筒を差し出すくらい。我が家の場合、親子で練習していたら30分後には大げんかですが、指導員さんに励まされ２時間！　２時間も娘はこの「１、２、３、４、５ぉぉぉ」を続けていたのです。70周は軽くまわったはず。さすがに疲れたのか、一度転倒して号泣していましたが、やめたいということはありませんでした。娘はこの時点で時間オーバー。よくがんばりました。

• 最初はバランスを取るのが難しく、
  斜めになってしまう娘
• ちょっとずつ両足を地面から浮かせられるように
• １時間以上経つと、だいぶ「さま」になってきた
• コーナーはまだ難しい様子。
  指導員さんに支えられて曲がる

「もう１回レッスン受けたら多分乗れるよー」という指導員さんの声をいただいて、今回は終了。娘は「次は絶対修了書もらうよ」と意欲的です。自転車の練習に対して、とっても楽しいというイメージを持たせていただけたことも収穫でした。次回こそぜひ。そしてみなさまもぜひ。