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 子どもの運動の「できる」「できない」 新しい視点から考えてみませんか?


鉄棒やボール投げをして遊んでいる子どもを見ていると、つい「できないこと」が気になり、「できるように」と応援したくなるものです。でも、そんな気持ちが、ときに子どもの負担になることも…。子どもを対象に、水泳、かけっこ、跳び箱、鉄棒といった運動全般の個別・少人数指導を実施する株式会社アクアの代表・小倉和宏さんは「大人の働きかけによって、子どもの運動に対する意識は大きく変わる」と話します。「まだできない!」「うちの子は運動が苦手なのかな?」・・・。そんな心配を一度ストップして、私たちの子どもへの向き合い方を考えてみましょう。

目安通りにはいかないもの。まずは運動の楽しさを知ることが入口です

◯か月くらいから歩けるようになります、◯歳でおしゃべりをするようになります、といったように、子育ての情報のなかには、「成長の目安」があふれています。こんな考え方で、運動を捉えたら「できる」「できない」と白黒を分けるような単純な判断しかできなくなりますよね。もし子どもが「できない」のカテゴリーに入れられたら自信をなくし、運動の本当の楽しさを知る前に、運動嫌いになってしまうかもしれません。

最近、子どもたちの手足がとても長くなり、スタイルのよい子が増えたような印象があるかもしれませんが、私から見ると、体幹の育っていない子ばかりだなという印象です。授業中も姿勢を保っていられない子が増えていませんか?まずは遊びのなかで体を動かす楽しさを知ることが入口であり、自分の体の仕組みを理解し、コントロールする。それがゴールです。

子どもと思いっきり遊んでいますか?

おけいこ事で忙しい子ども達、空き地も少なくなり、ゲームばかりで体を動かさないなど、子どもが運動しなくなった理由を挙げればたくさん出てきます。でもそれだけではないと私は考えています。

たとえば公園へ行くとよくわかります。小さい子をすべり台で遊ばせている親御さんは、子どもを抱っこして階段を上り、子どもを膝に乗せてすべっていたりします。もしくは、大人同士のおしゃべりや、スマートフォンに夢中で子どもは勝手に遊ぶものだと思っている。関わりすぎと、関わらなすぎ、両極端に思えます。ときには手を出さずに、子どもの「チャレンジする気持ち」を応援する、もしくは子ども以上に親が夢中になって遊ぶ姿を見せたり、子どもには思いつかない一歩先取りした遊びをいっしょにしたりすることで「体を動かすって楽しいんだ」と子どもに体感させる。このような経験をたくさん積み重ねた子どもは、運動に対してポジティブな気持ちを育んでいくことでしょう。

一人ひとりのペースを大切にしながら、子どもの自信を育てましょう

私が、長年の経験から、個別・少人数指導を採用しているのは、指導プロセスが千差万別だからです。それは、学年・身長といったデータでは括りきれない、個々の性格や成長のスピードと密接に関わってきます。保護者の方はよく「私は、子どもの年齢のときにはもうできていたのに」とか、「私は運動神経が悪かったから、子どももそうなったらかわいそう」と子どもに自己投影しがちですが、そう単純なものでもありません。

私が指導のなかで一番大切にしているのは「間(ま)」です。逆上がりに奮闘する子どもと、サポートする親御さんを見ていると、失敗するたびに「握り方が違う」、「タイミングが合ってないぞ」、「よし、もう一度」とか、そのたびに声をかける方が多いですね。子どもにしてみたら、うるさくてたまらない(笑)。頭でわかっていてもできない、頭を整理してから再チャレンジしたい。そういった、子どものペースを無視するのはNG。運動は、動でありながら、じつは静の時間がとても大切です。

運動を通して小さな苦手を克服し、大きな自信をつかむ子どもをたくさん見てきました。
ぜひその一歩につながる働きかけをしてあげてほしいと思います。

日本赤十字社

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