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2022年12月に竣工し、全227邸が完成した「プレミスト王子神谷」。自然の多様性を重視したランドスケープデザインと、ミレニアル世代の仕事や子育てを考慮した住まいづくりで、多くのお客様から支持をいただくことができました。第1回目は、「プレミスト王子神谷」のコンセプトが生まれた背景と、自然に根差したグランドデザインについて、商品企画担当の村岡がご紹介いたします。
公園に隣接する王子の地で、家族が幸せに暮らす家づくりを
東京メトロ南北線「王子神谷」駅※1と、JR京浜東北線「東十条」駅※2の2駅2路線が利用でき、「東京」駅や「池袋」駅、「新宿」駅などの都心エリアにスムーズにアクセスできる利便性。「東十条銀座商店街」を始めとした商業施設や医療施設、教育施設が充実する王子エリアに誕生し、新たなにぎわいを見せているのが「プレミスト王子神谷」です。



「プレミスト王子神谷」のプロジェクトが始動したのは2019年。2020年からプロジェクトに参画した村岡は、プランニングの経緯をこう振り返ります。
村岡:「計画地は「王子神谷」駅まで徒歩2分。どこか一駅で乗り換えれば、東京の主要エリアに行けるような場所でした。また、北区はもともと下町風情のある地域ですが、このエリアは整然とした街並みが続き、周辺にも緑の公園が多い環境。中でもこの敷地は隣接する「神谷堀公園」と一体街区になっていることが魅力でした。週末は家族連れで賑わい、暑い時期には池の中で子どもたちが水をかけあって遊ぶような姿が見られる神谷堀公園。子育て世帯が楽しめるようなマンションが作れるのではないかと考えました」

ミレニアル世代のファミリー・プレファミリーをメインターゲットに、プランニングを進めた村岡。
村岡:「通勤の利便性や住環境の充実を重視して合理的な選択をされる方々、そしてテレワークや時短、フレックスなどの柔軟な働き方で家族の時間を大切にするような方々を思い描きました。計画したのはちょうどコロナ禍の真っただ中。私自身もまさにテレワーク中で働き方の変化を痛感していましたので、そういった新しいニーズにも応えられるような設計を心がけました」

「プレミスト王子神谷」のコンセプトは、「Live in the Park」(公園に住まう)。
村岡:「公園隣接の住環境で、仕事・子育て・暮らしを心地よく両立できる住まいの提供を目指しました。仕事についてはアクセスの利便性と、住戸プランと共用施設でのテレワーク環境の整備を。子育てについては、子育て支援が充実する北区という場所、神谷堀公園が隣接している環境、そして子育て層に向けた共用施設と住戸企画を。そして暮らしについては、駅徒歩2分の立地の利便性、多彩な商業施設がある環境に加え、マンションの暮らしを便利にするための共用施設や住戸プランを盛り込んでいます」

公園と一体化し、自然の多様性を享受するデザイン
「プレミスト王子神谷」は、全227戸が東南・南西向き。東西南が道路に面しているという利点を活かした、採光性と開放感のある配棟です。
村岡:「配棟では、住まう方の快適さを大切にすることはもちろん、北側にある神谷堀公園にもなるべく影を落とさないよう考慮しています。この公園はこれから住まう方にとって大切な場所になるわけですから、自然を守りながらデザインをしていかなければという思いがありました。神谷堀公園はマンションの敷地の約60%の広さがあるため、街区全体でランドスケープを考えた設計をしています」




村岡:「神谷堀公園の緑の風景を損なわないよう、この開発でさらに街区全体の緑を増加させ、周辺を歩く時にも一体感を感じられるようにしています。中央部にある車寄せにも、中央にシンボルツリーとして高さ約10mのヒマラヤスギを植えました。また敷地内のポケットパークには野鳥が休める巣箱を設置し、花や実がなる植物を取り入れています。自然の生態系を保全する証となるABINC認証も取得し、改めて自然生物との共生を大切にするマンションとしての顔づくりができました」

建物外観は、神谷堀公園をはじめ周囲の風でゆれ動く木の葉や、自然とゆれ動く隅田川の水面の光などを意識し、「自然の多様性・揺らぎ」をテーマにデザイン。いろいろな素材や色を用いながら、リズム感や規則性を感じられるような意匠になっています。
村岡:「駅から一番近い南東部はエントランスがあり、建物の顔となる部分ですので、角の住戸にコーナーサッシを使って特徴を持たせました。また、ところどころ色彩によりメリハリをつけてデザインを引き締めています。素材や色の異なる3種類の手すりや、マリオン(建物の縦に走る飾り柱)を使用して、建物の表情を変えるような操作をしています。エントランスの上部に来る建物の妻面(南側)にも奥行きや変化を持たせ、見せ場であることを強く意識しながらデザインしています」
村岡:「間取りでは可動式の間仕切りドア「ウォールドア」を採用しました*3。開ければリビングと洋室を一体的に使え、閉めればテレワーク用の個室などにも使えます。また、プレミスト和光丸山台の「ウォールドア」はpopIn株式会社と共同開発したタイプで凹凸がないので、シーリングプロジェクター(popln Aladdin(ポップイン アラジン))などで映像を映すスクリーン代わりにも。仕事やご家族の映画鑑賞でご活用いただけます」
村岡:「南東角にあるエントランスアプローチは、大規模住居を象徴する顔として、入口を大きく見せる工夫を施しています。階段を作って「引き」を作り、庇は大きく二段に。植栽の中を潜っていくような感覚を味わっていただくため、両側には大きなシンボルツリーを設置。庇の裏も木調にして自然を感じていただけるようにしました。タイルの見せ方も、小さいタイルの集合体をさらに太枠で枠取りし、素材をダイナミックに見せるようにしています」
自然の多様性を表現しながら確固たる佇まいを実現した「プレミスト王子神谷」。次回は「自然というテーマを引き継ぎながら、快適な職育住を追求した空間づくり」について詳しくお伝えします。(第2回へ続く)
※1 約160m/徒歩2分
※2 約1,110m/徒歩14分