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事故は誰にでも起こるものいますぐ具体的な予防策を!

気になるものがあればまっしぐら、見て触って口に入れて確かめたいのが子どもです。親にとってなによりうれしい子どもの成長や好奇心の芽生えが事故につながらないよう、日常に隠れる危険ポイントを探してみましょう。子どもの後ろを追いかけて「危ないからダメ!」と叱るより、最初から安全な環境を作っておくほうが、子どもの自由も広がり、お父さんお母さんの負担も軽くなります。子どもの事故予防に取り組む、小児科医・山中龍宏先生に誤飲をテーマにお話を伺いました。

事故は誰にでも起こる可能性があります。「もしかしたらうちの子も」という意識が大切です。

子どもにとっては病気も事故も避けて通れないものです。親御さんは、予防接種を受けさせて子どもを病気から守りますが、事故についてはあまり考えません。
「まさか、うちの子にかぎって」「親が注意していれば大丈夫」と思うからでしょう。でも、親御さんの心がけだけで事故は予防できません。大切なのは、「もしかしたらうちの子も事故にあうかもしれない」という意識をもって、具体的な行動を起こすことです。

たとえば、生後8か月くらいになると、はいはいでの移動がはじまり、一人座りをして手を高いところに伸ばせるようになります。手に届くものはなんでも口に入れてしまう。そのことがわかっていれば、6か月のころから準備ができますね。
口径約39ミリ、親指と人差し指でつくるOKサインの輪を目安にして、これより小さいものは、子どもの手の届かない1メートル以上の棚などへ移しましょう。

昨日できなかったことが、今日はできるようになっているのが子どもです。その場になって慌てることがないように、現在の半歩先くらいを予測し、事前に対策を立てるほうが親子のストレスは少なくなります。

子どもの体に大きな影響を及ぼす、ボタン電池や強力マグネット

毎日のように新製品が発売される世の中ですが、それらが子どもにとってどんな危険があるかについては未知の部分がたくさんあります。

ジェルボール状の衣類洗剤も誤飲の報告が寄せられ、ニュースになりました。とくに注意していただきたいのは、ボタン電池と強力マグネットです。最近、起電力がとても高くなったボタン電池は食道の粘膜に張りつくと、5分でただれ始め、1時間もすれば焦げてしまいます。誤飲だけではなく、鼻に入れたりすれば鼻腔を左右に仕切る壁を溶かすほどの力があります。また、小型の強力マグネットを複数誤飲したため、腸のなかで磁石同士がくっついてしまい、血が通わなくなるといったケースもありました。

意外と知られていないことですが、豆類も危険です。
大人は奥歯でよく豆をすり潰してから飲み込みますが、乳幼児は前歯で細かくすることしかできません。泣いたり、ふざけたりしてヒッと息を吸い込んだとき、小さいかけらが気管に入って窒息する危険があります。私はできれば3歳くらいまでは、ナッツ類や枝豆は避けたほうがよいとアドバイスしています。

万が一のときあわてないために知っておきたい対処法

誤飲が起きたとき、子どもの様子がおかしかったり、重篤な被害が及ぶ可能性があれば、すぐに119番してください。息をしていないときは、胸骨マッサージや人工呼吸が必要です。消防署や保健センターなどで講習会が行われていますから、この機会に受講されると安心につながります。

ものを詰まらせてしまったときは、無理に押し込もうとせず、吐き出させましょう。小さい子どもなら、膝の上にうつぶせにして、頭を低くさせて、肩甲骨の間を4〜5回叩く方法。大きい子どもなら、後ろから抱きかかえるようにして、上腹部の前で手を組み、子どもの横隔膜を押し上げるように圧迫する方法が適しています。子どもの事故については、考えることも知ることも、つい敬遠したくなりますが、情報を得ることも大事な予防のひとつです。

【その他の相談窓口】
●中毒110番
誤飲や中毒事故が起きたときの対応についてアドバイスしてもらえる。
大阪 072-727-2499(24時間対応)
つくば 029-852-9999(9時~21時対応)
 
●小児救急電話相談
夜間や休日、子どもが急病になったときの相談サービス。住まいの都道府県の相談窓口へ自動転送される。
#8000(受付時間は都道府県によって異なる)

山中 龍宏

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