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PREMIST Life
~ 寝る子は育つ!生活リズムとメラトニン ~

子どもの学力や運動能力の発達に、私たち親は心を砕きますが、心の発達についてはどうでしょうか?実は、心が健やかに育つためには、脳の中の神経系がきちんと発達し、神経伝達物質が十分に分泌されることがとても大切なのです。そして、その発達には乳幼児期の生活リズムがとても重要な鍵となっているのです。

乳幼児期に大切な、ぐっすり睡眠ホルモン「メラトニン」 午前中にボ~っとして疲れやすい子どもは「メラトニン」が不足状態です!!

夜に浴びる光は、子どもにとって危険がいっぱいなことをご存じでしょうか。忙しいママやパパのかわりに、深夜遅くまでテレビやゲームに子どものお守りをさせていると、子どもの脳や身体の成長に必要なホルモンが分泌されにくくなってしまいます。夜更かし子どもの生活で、最も心配なのがメラトニン(Melatonin)の分泌不足。メラトニンは細胞を守り、規則的な眠気をもたらし、性的成熟を必要な時期まで抑えるという作用がある大切なホルモン。昼と夜の周期に反応して脳から分泌され、生体リズムを調整します。メラトニンは5歳くらいまでに最も多く分泌され、思春期をすぎると急激に減り、年齢とともにさらに減っていくホルモンです。メラトニンは、夜、暗くなると出てくるので、夜更かししていつまでも光を浴びていると、メラトニンの分泌が抑えられてしまいます。生体リズムを調整する体内時計は「朝の光」を“目で感じて”リセットします。朝の光を浴びることで「1日がはじまる!」という指令を脳に出すのです。この体内時計の働きで日中の体温調整、睡眠、ホルモンの分泌などのリズムが刻まれるのです。夜更かしで朝寝坊状態が続くというのは“時差ボケ”が慢性化したようなもの。体温は明け方に低く、起きると上昇して脳や体を目覚めさせ、活発に動けるようなリズムを刻んでいますから、睡眠のリズムが乱れると体温のリズムも乱れてしまいます。メラトニン分泌不足を起こすと、子どもの生体リズムは乱れてしまい、午前中にボ~っとなり、疲れやすく、体調不良になってしまうのです。

生体リズムに重要な役割をもつ「メラトニン」「早起き・早寝」が大切なのは、道徳的な意味からだけではありません?!

子どもだけではなく大人も「早起き・早寝」が大切だといわれているのは、人間の体温調整やホルモンの分泌などの生体リズムは、約3,800万年前から“昼に動く動物”として身体に仕組みがプログラムされ、そこにメラトニンが大きく関与しているからなのです。道徳的な意味から「早起き・早寝」が必要なのではなく、生物学的根拠があります。実際に「夜更かしの子どもは睡眠時間が少ない」という調査結果では、睡眠不足によって体温のリズムが狂うと、身体機能も意欲も低下すると報告されています。さらに運動量の低下による運動不足は肥満につながり、生活習慣病にかかる危険性も。乳幼児期に活動量が少ないと慢性的な疲労症候群になるともいわれています。さらに問題なのは脳機能の低下による「知的面」や「感情面」への影響。このように生体リズムが乱れれば、安定した「心」を育むことが難しくなるのです。「でも、すでに夜更かしキッズだし、なかなか寝てくれないし…」そんなママやパパに頑張って欲しいのが「早起き」習慣。夜、なかなか寝付かない子を無理に寝かせるのは大変です。かなり眠そうでも「朝早く起こすこと」が、生体リズムを整える第一歩。子ども部屋は起こす一時間前からカーテンを開けて明るくしておきましょう。そして、朝食を。朝食は脳の目覚まし時計。脳に栄養を届け、活性化させることで一日が始まります。昼間はできるだけ身体を動かす運動や遊びをさせて、お風呂は夕食の前に。夕食前にお風呂に入れば、食後から少しずつ体温が下がり、自然と眠くなってきます。そして、寝るときは電気を消しましょう。ママとパパの忙しい日々の中ではとても大変なことですが、夕食は寝かせる2時間前に食べさせると眠りにつきやすくなります。乳幼児期の成長を促し、ココロを健やかに保つメラトニン。ママとパパの愛情で分泌しやすいサイクルにしてあげてください。

菊池 眞弓

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