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「器用な子」はこうやって育つ!~おもちゃで動きを経験させよう~

「我が子を器用な子に育てたい」という親御さんはたくさんいらっしゃると思います。手先の器用さは生まれつきのものではありません。様々な動きの経験を繰り返すことで身に付けるもの。小さな子どもであれば、日常的な遊びを通じて経験していくものです。今回、子どもが手先を使う動作と、その成長をどのようにサポートできるのかを、一般社団法人日本知育玩具協会理事長、「木のおもちゃと絵本の専門店カルテット」の藤田篤さんにうかがいました。

現代では、おもちゃで手先の成長をうながす必要があります

手先を使う動作は、その昔、生活の中で養われることの多い動作でした。散歩するようになると、子どもは道すがら花をつまんだり、むしったりする。幼児期になり、公園や雑木林で木登りをするために枝をつかむ。幼稚園で手を洗うにも、少々さび付いた蛇口をいっぱいに開けないと水が出ない。こういう日常の動作が、手先を使うことを子どもたちにうながし、その経験を十分に積んだ上で、「箸」の使用へとつながっていきました。

ところが、現代では、道端には抜いてよい雑草は少なくなり、木登りできる木も減りました。ユニバーサルデザインは、ハンディキャップの溝を埋める良いものですが、一方で子どもにとっては、日常的な「負荷」という成長の機会を減らしてしまう結果になっています。乳幼児の手先を育てる動きは、日常生活では必要な経験を積むことが難しくなり、その分、「おもちゃ」でしっかりと経験を補う必要があるのです。

発達のメカニズムに合わせ、適切な手先の動きを経験させましょう

子どもの手先は、大きな動作から発達していきます。「肩」→「肘」→「手首」→「指先」と育っていきます。ラトル(おしゃぶり・ガラガラ)を振り上げ、ハイハイをするような動作から始めて、小学校に入るまでには鉛筆やはさみ、箸が正しく使えるようになっているのが理想的です。3歳までの手先を使う基本動作を5段階に分け、それぞれの段階に合わせたおもちゃと子どもの動作を対比すると以下のようになります。
(1)ラトル:「握る」「振る」
(2)積み木:「崩す」から「積む」へ。そして難しい積み方へ
(3)型はめ・ペグおもちゃ:「はめる」「抜く」「通す」
(4)ハンマートイ:「叩く」
(5)シロフォン付玉の塔:「つまんでのせる」「落ちる動きを聞く、見る」
「手先を使う」というのは、子どもが主体的に行為を起こさないと生じない動作なので、子どもの五感を刺激する良いおもちゃが必要となります。良いおもちゃは、子どもを惹きつけて遊びに誘いながら、子どもの手先の発達をうながすことができるのです。
(2)~(5)のおもちゃは、3歳で卒業するようなものではありません。子どもは、バネのように、時には一見幼い遊びをする(縮む)ことで、大きく伸びることができるのです。
お子さんが大きくなっても、これらの遊びは発達的に必要ですから、成長に合わせて用意してあげてください。

「できてもできなくてもいい」環境づくりが重要です

おもちゃは、子どもがある動きを上手にできるようになったら与えるのではなく、できないときに与えることが大切です。初めてできたとき、子どもは必ず親の顔を見て喜びに共感を求めます。そのときににっこりと微笑み返してあげてください。自信が持てる子どもになるだけでなく、生涯にわたって親を信じる力が育ちます。
子どもがいつでも安心して遊べる環境、時間を用意してあげること。器用にできたことがいいのではなく、できてもできなくてもいい、ということが子どもに伝わる環境作りが大切です。。

【木のおもちゃカルテット おすすめのおもちゃ】
藤田 篤

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