大和ハウス工業株式会社

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コラム vol.206-2
  • トレンドニュース

社会問題の解決と土地オーナー様のために。
大和ハウス工業が取り組む区画整理事業(2)
大和ハウス工業のワンストップソリューションが社会に貢献する

公開日:2017/06/20

上席執行役員 都市開発部長 原納 浩二

「組合施行」による区画整理事業のメリット

大和ハウス工業では、その経営資源と顧客基盤を最大限に活かせる都市開発として、区画整理事業を行っています。
区画整理にはさまざまな主体があり、地方公共団体による「公共施行」をはじめ、「組合施行」「UR施行」「個人施行」などが存在します。一般には組合施行と公共施行が多く行われており、我々が主に進めているのは組合施行です。

組合施工では、施行区域内の土地について所有権や借地権を有する方に集まっていただき(7名以上)、「区画整理組合」という法人を設立していただくところからスタートします。
この組合設立のための準備サポートが、我々の最初の仕掛けとして非常に重要なものです。そして、この法人の運営を最初から最後まで、すべて一括して大和ハウス工業が代理で行うワンストップソリューションが、我々の事業スタイルの特徴です。
大和ハウス工業の事業としては、まず企画を立て、街づくりの設計を行い、区画整理組合設立のサポートを行い、組合から一貫した運営の委託を受け、さらに造成や土木工事、建築、テナントの誘致などを行います。
区画整理の実質的な作業においては、まず公共施設の整備から行います。たとえば、狭かったり曲がったりしている道路があれば、最初にそれを整備して優良な公共施設をつくっていくわけです。
このための費用については、地権者である組合の皆様に負担していただくことになります。そこで、それぞれが保有されている土地の一部を拠出していただき、いったん「保留地」という形でまとめ、これを大和ハウス工業が買い上げることで、公共施設をつくる費用を賄います。

では、ご自身の保有地を減らしてまで、土地オーナー様が区画整理を行うことに、一体どんなメリットがあるのでしょうか。
端的にいえば、形が悪かったり、傾斜があったり、道路がなかったりして、使い勝手が悪く、評価の低かった土地が生まれ変わります。
区画整理を行うことで、6m道路が付いたり、街の中に公園ができたり、上下水道が完備されたりすれば、当然、土地の評価は上がります。場合によっては、それまでよりも1.5倍ほどに評価が上がることもありますので、売却するにしても土地活用を行うにしても有利になり、相続対策などもやりやすくなります。
また、たとえば道路が狭いままであれば、不便なだけでなく地震や火災の際のリスクも高くなりますが、そういった社会的な課題についても、区画整理や街づくりを通して解決していくことができるわけです。
保有される土地こそ減ってしまいますが、利便性が増し、将来的には優良な資産が残せるわけですから、土地オーナー様にとっては非常に合理的な選択といえるのではないでしょうか。

大和ハウス工業が買い上げた保留地には、公共施設や戸建住宅のほかに、マンションや物流施設などを建てることもあります。現在では、アウトレットやショッピングモールなどの商業施設も含め、20年前には誰も想像し得なかった複合的な開発も増えており、地方都市における大規模な区画整理には大きな将来性が見込まれています。
こうした大型の区画整理では、それらの施設にきちんとテナントを誘致するまでが、大和ハウス工業が請け負う業務の範ちゅうになります。一般的なビジネスでは、建物が建ったらそこでおしまい、ということになりがちですが、我々はそこに人が住んだり利用したりするところまで、オーナー様のことを第一に考え、一貫して徹底的にお手伝いをさせていただきます。

都市開発は社会問題のソリューション

このように見ていくと、組合施行の区画整理事業というのは実質的には公共事業といってよく、国や地方自治体に代わって民間が公共事業を行うものだと考えていただいてもいいでしょう。
いつも会長の樋口が述べていることですが、私たち大和ハウス工業がやっていることは社会の役に立つこと、社会問題の解決です。街づくりや区画整理はまさにそうであり、1間(約1.8m)に満たないような狭い幅員の道路が入り乱れているようなところだと、災害や火災のときに大きな被害が生じるリスクがあります。そうした問題を解決することによって、自分の土地は多少減りますが、将来的には優良な資産を残すことができます。
都市開発というのは社会問題のソリューションでもあり、その事業を通じて「社会にどう貢献できるか」というところが非常に重要となります。
したがって、地方自治体との強力なパートナーシップが不可欠です。実際、組合施行の区画整理事業に対して、地方自治体からは技術支援という形での助言・指導や、補助金として道路整備費用の一部負担など、さまざまなサポートをいただいています。
市や町からの協力が得られるということで、オーナー様にもより安心していただくことができますし、常にさまざまな形でご協力いただけますので、組合施行の区画整理は基本的にとてもスムーズに進みます。

そして、大和ハウス工業が行う区画整理は、事業領域や顧客基盤が広いのが特徴です。どこも狙わないような難しいとされるエリアをあえて開発していきますので、さまざまなお客様のニーズ、要望に対しても、いろいろな切り口で対応することができます。
たとえば、「この土地をどうしようか」というご相談があったとき、「私どもが買ってもいいですよ」「貸したらどうですか」「駐車場はどうですか」など、長年培った企業としてのノウハウと責任をもって、お客様の希望に沿った多様なご提案ができるのが、大和ハウス工業の強みとなっています。

大和ハウス工業の文化として、「お客様のためであれば、あらゆることに取り組んでよい」というものがあり、仕事の切り口すべてが「お客様に喜ばれること」となっています。
区画整理時にお手元に残された土地についても、非常に高い確率で新たな活用のお手伝いにつながっており、そうした成果もまた、徹底したワンストップソリューションを通じて培った信頼関係あってのものではないかと自負しています。
すべて大和ハウス工業で行いますから、当然、我々のリスクもあります。土地の購入価格は、工事に入る前にお約束しますから、土地の価格が下落することもあります。それでも、土地オーナー様、地権者の方々が非常に安心していただけるうえに、社会問題の解決にもつながりますから、私たちは、区画整理事業に取り組み続けます。
区画整理による都市開発は、社会貢献を重視し、お客様第一で提案型営業を行う大和ハウス工業にとって、非常にマッチした事業スキームであるといえるでしょう。

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