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コラム vol.292
  • 不動産市況を読み解く

インバウンド観光客急増エリアと地方都市の伸びが高かった2019年の路線価

公開日:2019/07/31

POINT!

・路線価は全国平均で1.3%のプラス

・伸び率ランキングでは、地方中核都市が上位にランクイン

路線価4年連続でプラス

2019年7月1日に、国税庁から、路線価(価格時点は1月1日)が発表されました。路線価は、相続税や贈与税の算定基準となる地価で、価格時点が同じ1月1日の公示地価とは、少し価格に開きがあります。 今年の路線価は全国平均で1.3%のプラスとなり、平成4年以降、初めて4年連続でプラスという昨今の不動産市況の好調ぶりがわかる結果となりました。 都道府県別に見ると、上昇は19、下落は27、(横ばい1)となっていますが、下落のうち22の エリアでは下落幅の減少となっています。 最も高い路線価所在地を見ると、全国トップの銀座5丁目の文具店前の地点ではバブル期を超え、過去最高を3年連続で更新する結果となりました。

地方都市のほうが、高い伸び率を示す路線価

次に、各都道府県の最も路線価の高い地点の伸び率のベスト15位を見てみましょう。 1位は、「沖縄県那覇市久茂地、国際通り」の地点です。なんと、前年比+39.2%となっています。2位は「大阪府北区角田町梅田の御堂筋」の地点で+27.4%、3位は「神戸市中央区三宮センター街」の地点で+25%、4位は「京都市下京区四条通寺町東入2丁目御旅町四条通」の地点で+24.7%となっています。 今年の伸び率ランキングでは、ここから地方都市が続きます。5位大分市、6位熊本市、7位札幌市、8位仙台市となっています。一方、東京は、路線価は全国トップですが、伸び率は+2.9%にとどまっています。このように、路線価も公示地価と同じように、伸び率が高いエリアは、大都市ではインバウンド観光客が急増しているエリア、そして地方中核都市になっていることがわかります。 詳細は、次ページの図をご覧ください。

図1:各都道府県の最高路線価変動率ランキング

国税庁「財産評価基準書路線価図・路線価倍率表」より作成

路線価は公示価格の約80%?

都市部と地方部で異なるようですが、路線価はおおむね公示地価の80%程度となるようです。 路線価は、基本的には土地相続等における課税対象価格を算出するためのものですが、なぜ公示地価の80%という目安が路線価に設けられているのでしょうか。 それは、売り手と買い手の事情や情勢に応じて、実際の取引価格が公示地価を下回ってしまう可能性があるからです。例えば、公示価格と路線価が同じ値になると、相続税の評価額である路線価が取引価格よりも高くなる場合があり、課税額が過剰になる可能性があります。このような場合に、納税者の負担が過剰になってしまうのを防ぐために、路線価は公示価格の80%を目安としているようです。

路線価の見方

路線価は、道路に面する標準的な宅地の1平方メートル当たりの価格で、路線価が定められている地域の土地等を評価する場合に用います。路線価が定められていない地域については、その市区町村の「評価倍率表」を見て算出します。また、一般的に立地条件がよいとされる角地は加算率をかけることで評価額は高くなり、間口が狭ければ間口狭小補正率をかけて評価を低くするなどの調整がされています。地図上に、例えば3890と記載されていれば、その道路に面した土地の評価額は38万9,000円となります。

路線価の見方は国税庁のホームページに詳しく説明がありますのでご参照ください。

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