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子どもの歯を守る②子どもの歯並び・噛み合わせは、健康にも影響する重要ポイント


お父さん、お母さんの間でも関心が高まっている歯の矯正。歯並びや噛み合わせは、見た目の問題だけではなく、食事をしたり、つばを飲み込んだり、話したりという、口の機能をはじめ、姿勢や健康状態とも深い関わりがあります。では、日常生活のなかで子どもの口の発達状態を把握するには? 小児歯科・小児矯正歯科の専門歯科医院「キッズデンタル」代表の坂部潤先生に伺いました。

3歳、7歳、中学生 年齢に応じたチェックを

歯並びや噛み合わせに関して、3歳までは、あまり神経質にならなくてもよいでしょう。指しゃぶりや、おしゃぶりの玩具が悪い影響を与えるのではと心配されるお父さん、お母さんもいらっしゃいますが、情緒の安定につながるメリットもありますから、無理にやめさせることでお子さんがストレスを感じるようなら、おおらかに見守ることも必要です。

3歳になったら、歯科医師のチェックを受けることをおすすめします。噛み合わせが逆だったり、横にずれていたりするケースでは、このくらいから治療をスタートします。7歳ごろは永久歯が数本生え、将来永久歯が生えそろったときのイメージが見えてくるようになります。お子さんそれぞれに最適な治療法がわかってくるのがこのころ。治療をすぐにスタートするケース、永久歯が生えそろってから開始するケースとさまざまです。ベストな治療時期を逃さないよう、信頼できる歯科医師を探し、方針をよく確認したうえで、治療に取り組んでください。

永久歯が生えそろう中学生で再度チェックしてもらうとよいでしょう。治療を終えるお子さん、ここから治療を始めるお子さん、追加で治療を行うお子さんに分かれていきます。

「お行儀が悪い!」気になるクセは、医療ケアが必要な場合も

お子さんの噛み合わせや歯並びのトラブルについては、日常生活のなかである程度見つけることができます。多くの場面は食事です。すりつぶしたもの、かたちのあるやわらかいもの、大人の食事に近いもの。発達の段階に沿ったメニューを咀しゃくできているかによって、子どもの口の機能が正常に育っているかをチェックすることができます。

「いくら注意しても、口が開いてしまう」という相談もしばしば受けます。本来、口は舌が上あごに密着することで、自然と閉じる構造になっています。ところがあごの幅が狭かったり、なんらかのトラブルがあると口が開いてしまうことに。原因を突き止めないまま、ただ「口を閉じなさい」と注意しても、お子さんがつらいだけでしょう。同様に、食べるときにくちゃくちゃと音をたてる、食べるのにとても時間がかかるといった問題は、背後にある根本的な原因まで見ていくことが大切です。

歯科矯正は、親の理解と協力が不可欠

具体的な矯正治療を行うにあたっては、プレート状の器具を口に入れてあごを広げたり、眠るとき顔を覆うキャッチャーミットのようなものを装着することもあります。お父さん・お母さんのなかには「まだ小さいのにかわいそう」と思われる方もいますが、骨のやわらかい時期だからこそ、お子さんの負担が少ないという面もあります。大人の矯正は「歯の移動」がメインであるのに対して、子どもの矯正はあごの骨の大きさやバランスを整えることで、口腔機能の改善を図るものです。

矯正治療は、歯科医院だけで行うのではなく、お子さん、お父さんお母さん、医師との連携で進めていきます。とくにまだ自分で器具の装着や管理ができないお子さんをサポートし、定期的に病院に通い、より歯みがきを丁寧にするといった親御さんの役割は大きいもの。矯正中のケアを怠れば、逆に虫歯を引き起こす原因になりかねません。そのような点も踏まえ、医師と相談しながら最善の方法を考えてください。

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