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スタッフからの現地便り

錦に染まる八幡平

  • 更新日:2009年12月25日
  • カテゴリ:四季だより
錦に染まる八幡平

 
■左:リョウブ(令法)の果実と紅葉 リョウブ科リョウブ属
北海道南部から九州の丘陵や山地の尾根などに生育する落葉高木。6~8月に小さな白い花を10~20cmの穂状につける。甘い香りがあるので虫をよく集める。幹はナツツバキの肌に似て樹皮がはがれ落ちる。若葉が食用になり、救荒植物として官令によって栽培されたことから名前がついたと言われる。
■右:ノコンギク(野紺菊)キク科シオン属
北海道から九州の山野に生育する多年草。8~11月、淡青紫色の花を分枝した茎の上部に多数つける。野山でよく見ることのできる日本の野菊の代表種。ヨメナによく似るが、ノコンギクの葉はざらつき、花に長い毛(冠毛)があり、タネになると筆のようになるのが特徴。名前は野にある紺色のキクの意味。
 
■左:コミネカエデ(小峰楓)の紅葉 カエデ科カエデ属
本州から九州の山地に生育する落葉小高木。雌雄別株または同株。6~7月、黄緑色の花を20~30個房状につける。8~10月に鈍角からほぼ水平に開いたプロペラ状に果実を2個ずつつける。赤く紅葉することが多いが時々黄色に紅葉することもある。よく似たミネカエデより花や果実が小さいことからついた名前。ミネカエデは亜高山帯に生育し、葉の中央3個がコミネカエデのように長く尾状にならない。花も5~10個、果実はほぼ直角に開く。黄色く紅葉することが多い。
■右:ニシキギ(錦木)の果実 ニシキギ科ニシキギ属
北海道から九州の山野に生育する落葉低木。5~6月、淡緑色の小さな花を数個ずつつける。秋に果実が熟すと裂けて中から1~2個の種子が顔を出す。茎に翼が出るのが特徴で、ないものはコマユミという。10月頃、赤く色づきよく目立つ。美しい紅葉を錦にたとえついた名。
紅葉が真っ盛りの八幡平。ロイヤルシティ八幡平リゾートでも、赤や黄色に染まった樹々が迎えてくれました。まず、岩手山を望むことが出来る広場へと向かいました。残念ながら岩手山は雲の中。でも、道沿いでえんじ色に紅葉したリョウブを見ることができました。ノコンギクはまだまだ花を咲かせています。

さらに進んで林の中に入ると、カエデの仲間などが紅葉した樹々の中でも、ニシキギやツルウメモドキなどの赤い実は目を引きます。よく見ると足元ではチゴユリも黒い実をつけています。見落としてしまいそうなのはサルナシやミツバウツギの実です。まだ緑色なので、紅葉しきっていない樹の間ではあまり目立ちません。どこにいてもよく目立つのはクサギ。赤く星形の萼の上に藍色の実がちょこんと乗ったかわいい姿をしています。
 
■左:ツルウメモドキ(蔓梅擬)の果実 ニシキギ科ツルウメモドキ属
北海道から沖縄の山野に生育するつる性落葉樹。雌雄別株。5~6月、黄緑色の小さな花を数個ずつつける。果実は10~11月に黄色く熟すと3つに割れ、橙赤色の種子が顔を出し目につく。生け花やリースなどに使われる。つる性でウメモドキ(モチノキ科)に似ていることからついた名前。
■右:チゴユリ(稚児百合)の果実 ユリ科チゴユリ属
本州から九州の山地に分布する多年草。4~5月、茎の先に1~2個可憐な白い花を下向きにつける。葉の色が淡い緑色なので林の中で群生していると周囲が明るく感じる。花後1cmほどの黒い果実をつける。名前は花を稚児行列の稚児にたとえた。
  
■左:サルナシ(猿梨)の果実 マタタビ科マタタビ属 別名シタクチヅル、コクワ
北海道から九州の山地に生育するつる性落葉樹。雌雄別株。5~7月、白い5弁の花をつける。果実は10~11月に緑黄色に熟し、生食や果実酒にする。つるが丈夫で腐りにくいので縄代わりに使われた。名前は猿が食べる梨という意味。キウイフルーツもこの仲間
■中:ミツバウツギ(三葉空木)の果実 ミツバウツギ科ミツバウツギ属
北海道から沖縄の山地の沢沿いなどに生育する落葉低木。5~6月、香りのある白い5弁の花を15~20個下向きにつける。果実は9~11月につき、平たい風船状で熟すと割れる。3枚の葉がセットでつき、花がウツギ(ユキノシタ科)に似ていることからついた名。
■右:クサギ(臭木)の果実 クマツヅラ科クサギ属
全土の日当たりの良い林縁や伐採地に生育する落葉小高木。7~9月、紅紫色の萼をもつ白い花をまとめてつける。花は芳香があり昆虫を集める。10~11月に熟す藍色の果実は星状の赤い萼の上について美しい。名前は葉や枝を傷つけると独特の臭気があることからついた。

歩いていると香ばしい香りが漂ってきたので「どこかな?」と進むと、ありました。カツラです。カツラは紅葉するとよい香りがします。ミルクティー?醤油煎餅?紅葉したカツラをみつけたら香りを楽しんでください。さらに歩くと藍色の実が。「サワフタキだ!」と思わず声に出していました。今まで実の時期と取材の日程があわなくて、見ることができなかった植物のひとつです。

ロイヤルシティ八幡平リゾートは緩やかな斜面なので、疲れを感じることなく歩くことができます。まだ散策を続けたかったのですが、秋の日はつるべ落とし。薄暗くなって来たので、そろそろ帰路につきましょう。
 
■左:カツラ(桂)の紅葉 カツラ科カツラ属
北海道から九州の山地谷沿いに生育する落葉高木。雌雄別株。花は赤く、ハート型の葉が出る前に咲く。樹皮には縦に浅い割れ目が入る。株立ちすることが多く大木になる。黄葉した葉は香りがあるので抹香にした。名前の由来も『香出(カヅ)』からと言われている。
■右:サワフタギ(沢蓋木)の果実 ハイノキ科ハイノキ属 別名ルリミノウシロコシ、ニシゴリ
北海道から九州の沢沿いなどに生育する落葉低木。5~6月、側枝の先に小さな白い花がまとまってつく。果実は9~10月に藍色に熟す。沢を覆い隠すほど茂ることからついた名前。別名ニシゴリ(錦織木)は木灰を紫根染(しこんぞめ)や茜染(あかねぞめ)の媒染剤として用いたことからついた。
ロイヤルシティ八幡平リゾートの近くにある八幡平ロイヤルホテルの周辺も、自然に囲まれていて、紅葉の人気スポット『森の大橋』も徒歩圏内です。朝食の前に行ってみると、もうカメラを構えている人たちが。みなさん、いったい何時に起きてきたのでしょうか。前日の午後に訪れた時とは光が違うので、また違った表情を楽しむことができました。

帰りに『県民の森』の中を歩いていると、「コォーコォー」とハクチョウの声が。遥か上空を数羽のハクチョウがV字編隊を組んで飛んでいきました。10月中旬、八幡平周辺にはもう冬の使者が訪れているのですね。
 
■左:森の大橋から 
温泉の下流のため独特の色をしている松川と、川沿いの紅葉を楽しむことができる。
 ■右:樹海ラインから
温泉の湯気のように見えるのは地熱発電所の蒸気。
※上記写真はすべて平成21年10月撮影





 





担当スタッフ紹介

ガイド写真

自然観察指導員1級造園施工管理技士
グリーンアドバイザー

関口 亮子

群馬県前橋市出身、恵泉女学園短期大学園芸生活学科卒業、現在「むろたに園芸研究所」勤務、設計、草花植栽、園芸講座講師を担当、特に自然風の庭造りを得意とする。

 

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