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函館市

“暮らす森”を知ろう

SLOWNER WEB MAGAZINE

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自然・風土

海風と歴史を感じる、エキゾチックなまちへ

ロイヤルシティ鹿部リゾート/2024.01.19

函館市

北海道・道南エリアの玄関口、函館。飛行機で、北海道新幹線で、連絡船で、空・陸・海いずれのルートも、本州との距離がぐっと近くに感じられるようになりました。ロイヤルシティ鹿部リゾートから車で約1時間。道の途中、北海道駒ヶ岳の袂に広がる大沼国定公園を抜けると、異国情緒溢れる函館市です。

(写真左)赤と白の車両が町並みに映える箱館ハイカラ號(ごう)
(写真右)街路樹と石畳が美しいビュースポット、八幡坂

横浜港や長崎港とともに、日本初の外国貿易港として繁栄した函館(明治時代になるまで、函館の表記は「箱館」)には、今も往年の面影が色濃く残り独特の雰囲気が広がっています。そんな町並みを走る函館市電では、古い車両が現役で活躍中。なかでも、毎年4月初旬から10月末まで運行する復元チンチン電車、箱館ハイカラ號(ごう)は、1910年(明治43年)から千葉県で運行していた車両で、1918年(大正7年)から函館で客車として運行。1937年(昭和12年)からは除雪作業車両に改造され活躍しました。オープンデッキの運転台や木の内装などは、明治時代の路面電車の姿のまま。函館の町並みに赤い車両がとても絵になります。

(写真左上)1923年(大正12年)に再建されたカトリック元町教会。大聖堂内の中央祭壇は時のローマ教皇から寄贈されたもの
(写真右上)函館聖ハリストス正教会は、緑青銅板の屋根の青と漆喰塗りの外壁が美しい
(写真左下)上から見ると十字架に見えることで知られる函館聖ヨハネ教会
(写真右下)鉄筋コンクリート造りの真宗大谷派函館別院(東本願寺)は、2028年(令和10年)12月まで保存修理工事中

さまざまな国の文化がかたちづくる、函館のまち

坂のまちといわれる函館市。ベイエリアを背に、市電の通りから函館山に向かって19もの坂がほぼ平行に走っています。かつて函館のまちは、細く入り組んだ道に人家が密集し、何度も大火に見舞われたため、都市計画の一環で、広くてまっすぐな坂道が整備されたといいます。和洋折衷の建物が点在する石畳の坂の中でも、大三坂(だいさんざか)は「日本の道100選」にも選ばれた函館の代表的な坂。フランスのカトリック元町教会、イギリスのプロテスタント系の函館聖ヨハネ教会、ロシアの函館ハリストス正教会、仏教寺院の真宗大谷派函館別院(東本願寺)と、異なる宗派が坂の一角に集まり長く共生しているのは、国際都市、函館ならではの光景です。

(写真左)高さ107m(避雷針髙)の2代目五稜郭タワー。2006年(平成18年)に完成
(写真右)五稜郭タワーからの眺め。五稜郭から函館郊外までが一望できる

ペリー来航から箱館戦争まで、函館の歴史の語り部ともいえるのが五稜郭です。江戸幕府から、蝦夷地に新しくつくる要塞の設計を命じられた蘭学者・武田斐三郎がモデルとしたのは、ヨーロッパの城郭都市でした。幕末を経て、1914年(大正3年)に五稜郭公園として開放されてからは、市民の憩いの空間に。五稜郭タワーにある展望台からは、均整のとれた星形の公園を見渡すことができ、園路で散歩やウォーキングを楽しむ人々の姿も小さく見えます。ちなみにこの五稜郭タワーは、2代目のタワー。1964年(昭和39年)、五稜郭築城100年を記念して開業した初代タワーは約60m(避雷針高)の高さでしたが、函館空港の滑走路延長に伴い、航空法による高さ制限が108mに緩和。これを機に新タワーが計画され、現在のタワーにバトンタッチされました。

壁面の陰影が美しい笹流ダム。堤防の際あたりまで、豊富な水を蓄えている

にぎわいと静寂、ブルーアワーのベイサイド

函館の中心地から車で15分ほどの高台にあるのが、函館市民の水がめとして活躍する笹流(ささながれ)ダムです。1923年(大正12年)、日本で最初に建設されたバットレスダムで土木遺産に認定。バットレスダムとは、水圧を受ける壁面を格子状の補助的な壁(扶壁=バットレス)で支える構造の軽量ダムで、当時高価だったコンクリートを節約する設計方式として採用されました。一見、ダムとは思えない景観で、前庭広場は公園として整備。春は桜、秋には紅葉スポットとしても親しまれています。大きな壁の頂上に当たる堤防も歩くことができます。堤防の際まで満たされた水面の高さも迫力満点。大きく広がる青く美しい水面に、函館の空が映っています。

ライトアップされた金森赤レンガ倉庫。多くの観光客でにぎわっている

函館のベイエリアは、 夕方から夜にかけて一段と美しく映ります。港町函館のランドマーク、金森赤レンガ倉庫は、明治時代に建てられた7棟の赤レンガ倉庫をそのまま利用した複合施設。ライトアップされたレンガ倉庫と煌めく函館湾の眺めを楽しむ人々でにぎわっています。
金森赤レンガ倉庫から真北に位置する、函館フェリーターミナルには、函館と青森・大間間を結ぶ津軽海峡フェリーが発着します。函館~大間航路は、1964年(昭和39年)に就航以来、生活航路として定着。その経路は海上国道区間に指定され、函館市から青森県野辺地町を結ぶ国道279号線の一部となっています。出発時、到着時に大型フェリーがゆっくりと旋回し、やがて津軽海峡に向けて小さくなっていく姿は、時間を忘れて見入ってしまいます。

函館フェリーターミナルから、青森へ向かう津軽海峡フェリー

函館市[約38.9km]/ 北海道駒ヶ岳[約18.3km]/ 大沼国定公園[約22.2km]/ 八幡坂[約39.8km]
カトリック元町教会[約40.0km]/ 函館聖ハリストス正教会[約40.0km]
函館聖ヨハネ教会[約40.0km]/ 真宗大谷派函館別院(東本願寺)[約39.8km]
大三坂[約39.8km]/ 五稜郭[約33.5km]/ 函館空港[約41.6km]/ 笹流ダム[約18.3km]
金森赤レンガ倉庫[約39.7km]/ 函館フェリーターミナル[約32.7km]
※現地(鹿部シェアサロン)からの距離となります

取材撮影/2023年10月1日~10月3日

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