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2011/05/11

ニュースレター

全国初 戸建分譲住宅地「かずさの杜 ちはら台」において住民と事業者で提案した景観計画案をもとにした景観計画が施行されました

 大和ハウス工業株式会社(本社:大阪市、社長:大野直竹)と積水ハウス株式会社(本社:大阪市、社長:阿部俊則 以下、積水ハウス)が開発・販売している戸建分譲住宅地「かずさの杜 ちはら台」において、当分譲住宅地にお住まいの全世帯と、当社および積水ハウスが共同で、景観法に基づく景観計画素案を提案し、市原市景観審議会での承認を経て、2011年4月1日、市原市の景観計画として施行されました。住民と事業者による景観計画素案をもとに、地方公共団体が景観計画を施行した事例としては、全国初(※1)の取り組みとなります。
 
 「かずさの杜 ちはら台」は、千葉県市原市の北東部に位置する総区画数326区画、総面積約9.1ha(千葉マリンスタジアムの約2.5倍)の大規模戸建分譲住宅地です。2009年2月より、当社と積水ハウスが共同で販売を開始しました。
 当分譲住宅地では、販売当初から“豊かなコミュニティの形成”を目指すべく、当該地域(ちはら台)で既に定められていた地区計画(※2)に加え、当社と積水ハウスが共同で作成した「まちなみガイドライン」に基づき、良好な景観づくりに取り組んできました。
 そして今回、当分譲住宅地の景観規制をさらに高めることにより、美しいまちなみの創出や良好な景観形成を推進していくため、当該分譲住宅地にお住まいの全世帯と、当社および積水ハウスが共同で、景観法に基づく景観計画素案を提案し、市原市景観審議会の承認を経て、市原市により本年3月1日告示、この4月1日より、市の景観計画として施行されました。

※1.景観法第11条の「住民等による提案制度」を利用して、事業者と住民が素案(景観計画案)を添えて景観計画策定の提案を行い、その素案内容に基づいた景観計画が策定・施行された事例としては全国初(2011年4月1日現在 事業者調べ)となるもの。
※2.都市計画法に基づき規制された、地域特性に応じた地区単位のまちづくりのルール。

1.施行された「景観計画」の概要

今回、「かずさの杜 ちはら台」地区を対象とした「景観計画(ちはら台東6丁目景観形成重点地区景観計画)」では、自然と調和し、統一感のある良好なまちなみにするため、戸建住宅の色彩や屋根勾配、壁面後退距離、擁壁や門柱、生垣や高木の設置に規制をかけ、まちなみの維持・保全に努めています。

基準を満たさない場合は、設計変更するよう市原市から命令や勧告、指導がなされるため、より実効性のある景観形成を行っていくことができます。

 

  ■「かずさの杜 ちはら台」の景観計画(要約)

項  目

制限内容

景観計画の名称

「ちはら台東6丁目景観形成重点地区景観計画」

市原市への届出対象行為

・建築物の新築、増築、改築または大規模な外観の変更

・鉄柱、コンクリート柱、鉄塔、擁壁、煙突の建設等

・垣柵(生垣を含む)、門柱に類するものの建設等

景観形成方針

①戸建住宅地に特化したまちなみづくり

②丘陵地に馴染んだ景観の形成

③地域の景観資源としての育成

④緑豊かな景観形成の推進

景観形成基準

①外壁の色彩の制限

 外壁の色は、暖色系(黄、黄赤、赤色)の色合いとする。

②屋根の形状および色彩の制限

 屋根は建築面積の1/2以上を勾配屋根とし、色彩は、黒または茶色の色合いにする。

③壁面の位置の制限

 建築物は、道路境界線から1.5m以上セットバックして建設する。

④道路から望見可能な部分に関する緑化

 出入口を除き、道路に面する部分は、生垣や中高木で緑化する。

     

※当景観計画には、景観法の効力が及ばない「アンテナの高さ制限(アマチュア無線やTVアンテナの高さの制限)」や「戸建住宅に特化したまちなみ形成のための制限(用途制限)」についても定められています。

2.分譲住宅地「かずさの杜 ちはら台」について

「かずさの杜 ちはら台」は、総開発面積約9.1haと、千葉県千葉市と市原市にまたがる「おゆみ野・ちはら台」エリアにおいて、最大級となる大規模分譲住宅地です。

豊かなコミュニティと、開放的で緑あふれる美しいまちなみを形成するため、景観規制を高めたまちなみを創り出すとともに、電線を地中化し、道路舗装の仕様やデザインにも配慮しました。また当街区に進入する車の交通量抑制を図るため、車の出入口を3ヵ所に限定し、メインゲートには防犯カメラを設置し、加えてホームセキュリティを全戸標準装備するなど、「安全・安心」面でも配慮しました。

■物件概要

  名  称:  「かずさの杜ちはら台」

  所 在 地:  千葉県市原市ちはら台東6-2-246他  

交  通:  JR外房線「鎌取」駅より千葉中央バス・小湊バス約14分乗車

       「神無月公園」バス停下車徒歩1分
京成電鉄千原線「ちはら台」駅より中央バス・約9分乗車「パークシティちはら台」バス停下車徒歩9分

  開発面積:  90,756.17㎡

  総区画数:  326区画(当社163区画)    

  建 蔽 率:  50%

  容 積 率:  100%

  施設・設備: 東京電力、大多喜ガス、千葉県水道

  道路の幅員および舗装の有無:

         5 m、6 mおよび9 m アスファルト舗装(一部インターロッキング舗装)

事 業 主:  大和ハウス工業株式会社・積水ハウス株式会社

  ホームページアドレス:

  https://www.daiwahouse.co.jp/bunjo/kanto/27100/kazusa-bunjou4-4/index.html

 

 

以  上

 

別紙1.施行された「景観形成重点地区景観計画」と既存制度との主な違い(一部要旨)

項目

景観形成重点地区景観計画

4/1より施行)

地区計画

(既存制度)

市全域の景観計画

(既存制度)

届出対象

行為

・建築物の新築、増築、改築又は大規模な外観の変更

・鉄柱、コンクリート柱、鉄塔、擁壁、煙突の建設等

・垣柵(生垣を含む)、門柱その他これに類するものの建設等

・建築物の建築

・その他政令で定める行為

(工作物の建設、かき柵の設

置等)

・建築物(建築面積)1,000㎡超

・ 〃  (高さ)    10 m超

・工作物(高さ)   10(15)m超

・開発行為(面積) 10,000㎡超

・煙突(高さ)60m以上、擁壁

(高さ)2m(延長20m超)以上の新築、増築、改築、模様替等

建築物等の

外壁の色彩

建築物の外壁は、Y(黄)、YR(黄赤)、R(赤)の色相で彩度6.0以下のもの又はその他の色相であって彩度1.0以下のものとする。

建築物の外壁、屋根及び工作物の色彩は、原則として原色を避け、周辺の環境と調和した落ち着きのある色調又は明るい色調とする。

・建築物の屋根及び外壁等の外観は、できる限り落ちついた色彩となるよう、原則として彩度の低い色を基調とし、原色や突出した色彩の使用は避ける

・周辺の建物や背景となる景観と調和する色彩を使用する

・建物見付面積の4/5以上については彩度等について別途マンセル値の規制あり(YRで6以下、Yで4、Rで4以下等)

建築物の

屋根の色彩

屋根の色彩は無彩色もしくはその近似色(色相を問わず彩度1.0以下)であって明度3.5以下のもの又はYR(黄赤)の色相であって明度3.0以下かつ彩度2.5以下のものとする。

建築物の

屋根の形状

建築物の屋根は、建築面積の2分の1以上の部分を勾配屋根とする。また屋根の勾配は、2.5/10以上かつ6.5/10以下とする。

なし

・まちなみのスカイラインとの調和

・背景となる稜線や緑の連なり・広がり等への配慮

(勾配屋根にするなど)

壁面位置の

制限

建築物の外壁又はこれに代わる柱の面から道路境界線までの距離は1.5m以上とする。ただし以下の場合はこの限りでない。

(1)出窓

(2)車庫で高さが3m以下かつ床面積の合計が30㎡以下のもの

(3)物置等で高さ2.5m以下かつ床面積6.6㎡以下のもの

※隣地境界線までの距離は地区計画に準拠

建築物の外壁もしくはこれに代わる柱の面から道路境界線及び隣地境界線までの距離は1m以上とする。ただし以下の場合はこの限りでない。

(1)出窓 

(2)車庫で高さが3m以下かつ床面積の合計が30㎡以下のもの

(3)物置等で高さ2.5m以下かつ床面積6.6㎡以下のもの

壁面の位置の配慮

・まちなみが連続している地域では、周りの建築物の壁面の位置に揃えて建築物を配置するよう努める

・道路境界線から壁面をできる限り後退させるなど、圧迫感を軽減するよう努める

 

緑化に関

する基準

幹線道路(外周・9m道路・6m道路)沿いは原則、生垣とする。それ以外の5m道路沿いは生垣又は中高木とする。(ただし人や車の出入り口、門柱、土留等を設置する場合はこの限りでない)

なし

<ただし方針あり>

緑豊かで美しい街並み

 

(建築物、工作物とも)

接道部及び敷地内の緑化

 

(建築物の場合)

既存樹木の活用と四季の演出

別紙2.「かずさの杜 ちはら台」分譲住宅地のまちづくり計画の概要

 

○3つのコモンスペース

「かずさの杜 ちはら台」では、豊かなまちなみやコミュニティ育成の場を形成するために、道路空間を居住者のための共有空間(=コモンスペース)として整備しました。

 

ゾーン名

考え方

クルドサック※ゾーン

袋小路状の円形スペースによって、車の通行を規制しています。

道コモンゾーン

街区の中央に公園のようなスペースを計画しました。安全で開放的なまちなみを形作ります。

広場コモンゾーン

5~8世帯あたりに1つ設けた共有スペース。歩行者用の動線も確保し、安全対策も万全です。

 ※「クルドサック」とは袋小路を意味し、宅地内における自動車の通り抜けを排除するために設けたもの。

以上

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