2014/04/11
報道関係各位
■当社初 ネット・ゼロ・エネルギー・ビル実証事業採択建築物環境配慮型次世代オフィス「大和ハウス富山ビル」竣工 |
大和ハウス工業株式会社(本社:大阪市、社長:大野直竹)は、2013年9月より、富山市の割烹「銀鱗」跡地において環境配慮型次世代オフィス「大和ハウス富山ビル」の建設を進めてまいりましたが、このたび2014年4月11日(金)に竣工しました。
当社は、法人のお客さま向けの建築物について、2020年までに環境負荷「0(ゼロ)」(運用時のCO2排出量ゼロ)を目指す「Smart-Eco Project(スマートエコプロジェクト)」をスタートさせ、その第1弾としてCO2排出量を最大約50%(※1)削減可能な環境配慮型のオフィス「D’s SMART OFFICE(ディーズ スマート オフィス)」を2011年7月より販売し、好評をいただいています。
そしてこのたび、プロジェクト第10弾として、環境配慮型次世代オフィス「大和ハウス富山ビル」の運用を開始することになりました。
当ビルは、経済産業省が実施した、平成25年度「ネット・ゼロ・エネルギー・ビル実証事業」(※2)に当社事務所ビルとして初めて採択された建築物です。屋上と壁面には、24.5kWの太陽光発電システムを設置。ピークカット、BCP対策として15kWhのリチウムイオン蓄電池を導入した他、壁面緑化等の環境アイテムを設置することができる多機能タイプの外装フレーム「D’s フレーム」等の環境配慮技術を導入しています。
今回採用した環境配慮技術を、次世代オフィスの開発に活用していくとともに、当事務所をショールームとしても活用していきます。
※1. 1990年当時の当社建築物と比較した場合(当社試算による)。 ※2. ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル:エネルギー消費が差し引きゼロのビル。)に資するような高性能設備機器等を導入し、省エネルギー性能の高い建物の既築、新築、増築及び改築を行う建築主等へ支援するもの。 |
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1.CO2排出量を約50%削減できる環境性能 「大和ハウス富山ビル」では、自然の力を活かす「パッシブコントロール」や創エネ・省エネを行う「アクティブコントロール」、それらを適正に制御する「スマートマネジメント」を組み合わせることにより、1990年当時の平均的なオフィスビルと比較してCO2排出量を約50%削減できます。 また、建築物総合環境性能評価システム「CASBEE新築2010年版」で最高評価「Sランク」(自己評価)となりました。 |
2.多機能タイプの外装フレームなど、自然の力を活かす「パッシブコントロール」 「大和ハウス富山ビル」では、建物の外壁や内部に環境配慮技術を導入し、自然エネルギーを利用しながら快適性の向上を図りました。 |
(1)太陽光発電パネルや壁面緑化等を設置できる多機能タイプの外装フレーム「D’s フレーム」 |
「D’s フレーム」は、太陽光パネルやフレーム式壁面緑化(※3)等の環境アイテムを設置することができる多機能タイプの外装フレームです。 創エネ、日射遮蔽等によって環境性能を高めるとともに、変化のある外装デザインを演出します。 |
※3.当社グループ会社の大和リース株式会社がフランスのカネヴァフロール社とライセンス契約したシステム。 |
(2)部屋全体に光を行き渡らせる採光ブラインド「アカリナ」 各階の窓には、液晶ディスプレイに使用する光拡散フィルムを使用したブラインド「アカリナ」を導入しました。太陽からの直射光を拡散透過させることで部屋全体に柔らかな自然光を行き渡らせることができます。 |
(3)夏・冬兼用のハイブリッドな機能を持つ窓用「日射調整フィルム」 夏季は太陽光と熱を遮断し、冬季は太陽光と熱を適度に取り入れる、ハイブリッドな機能を持つ窓用「日射調整フィルム(※4) 」を事務所の一部の窓に採用しました。省エネはもちろん、窓際の快適性も向上します。
※4.大日本印刷株式会社製。 |
3.太陽光発電システムによる創エネや高効率な設備による「アクティブコントロール」 「大和ハウス富山ビル」では、照明設備と空調設備のエネルギー消費量を削減し、環境負荷を低減できる先進のシステムを採用しました。
(1)24.5kWの太陽光発電システムを導入 |
屋上には20kW、壁面には4.5kWの太陽光発電システムを導入。太陽光発電システムで発電した電力を事務所内で使用します。 太陽光発電システムによる年間の発電量は21,273kWhとなり、CO2排出量を年間約6.68t削減できます。 |
(2)温度と湿度を制御する「デシカント空調システム」 空気から直接水分を除去・分離して、最適な温度・湿度の空気を室内に供給するシステム「デシカント空調システム」を採用しました。温度と湿度を個別に制御することにより、快適な室内環境とランニングコスト削減を実現します。 「デシカント空調システム」 |
(3)全館LED照明を採用 非常灯など一部の照明を除き、全館LED照明を採用しました。また、事務所内には照度センサー、廊下やトイレ、倉庫には人感センサーを設置、必要な照明のみを点灯させることで、照明電力を削減します。 |
4.BEMSを活用した「パッシブ」「アクティブ」を適正に制御する「スマートマネジメント」 「大和ハウス富山ビル」では、エネルギーを最適に制御し、「見える化」するBEMS(※5)を採用することで、オフィス内のエネルギーを把握・制御することができ、消費電力のムダを解消します。 ※5.Building and Energy Management Systemの略で、建物の設備機器等の運転管理によってエネルギー消費量を計測し、エネルギーの削減を図るためのシステム。 (1)BEMSによる設備機器の自動制御と電力使用量の「見える化」、「見せる化」 事務所内のCO2排出量削減と節電に取り組むため、BEMSを利用したエネルギーの「見える化」を図ります。 太陽光発電量や空調、照明の電力量、ガスや水道の使用量など、エネルギー等の使用状況を把握するとともに、フロア別に照明・空調の運転スケジュールをパソコンで集中制御し、消費電力の削減を図ります。 また、1階リビングサロンにはエネルギーモニターを設置します。太陽光発電システムによる発電量と事務所内使用電力量を「見せる化」し、環境負荷低減への取組みをPRします。 |
5.BCP対策として、15kWhのリチウムイオン蓄電池を導入 |
「大和ハウス富山ビル」では、15kWhのリチウムイオン蓄電池(エリーパワー株式会社製)を設置します。 通常は夜間電力を蓄電し日中のピークカットに活用、停電時は太陽光パネルで発電した電力を蓄電することで夜間にも電気を使用することが可能となります。 |
リチウムイオン蓄電池 |
6.従業員が入居、運用しながらの次世代オフィス実証実験 今回の実証実験は、2014年4月19日から2年間、環境配慮技術の効果検証を行います。実証実験で得られた成果は、今後当社が販売する建築物に導入していきます。 |
●建物概要 所 在 地 :富山県富山市布瀬本町4番8 敷地面積 :2,978.8㎡ 建築面積 :858.67㎡ 延床面積 :3,277.73㎡ 階 数 :地上4階建 高 さ :軒高16.36m(最高18.31m) 構 造 :鉄骨造 駐車施設 :平面駐車場84台
●富山支店概要 営業部門 :住宅営業所、集合住宅営業所、流通店舗営業所、建築営業所、環境エネルギー営業所 人 員 :約100名 開設時期 :1960年4月 北陸営業所として開設 1961年4月 富山営業所と改称 1973年4月 営業所として独立 1982年4月1日 支店に昇格 |
■「Smart-Eco Project(スマートエコプロジェクト)」
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【 未来を、つなごう We Build ECO 】 |
【関連情報】 > 大和ハウスの環境への取り組み |
「大和ハウス富山ビル」 |
以上