平成17年9月27日
報道関係各位
10kW小型風力発電機
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大和ハウス工業株式会社(本社:大阪市、社長:村上健治)は、ニッコー株式会社(本社: 石川県白山市、社長:坂井明紀)と共同で、10kW風力発電機『風流鯨(かぜながすくじら)』 を開発しました。平成17年10月1日より、大和エネルギー株式会社(本社:大阪市、社長:松嶋秀和 当社100%子会社)及びニッコー株式会社が販売します。
現在、世界規模で地球環境問題が深刻化しています。CO2などの温室効果ガスによる地球温暖化、 天然資源の枯渇など、地球環境は目に見える形で変化しています。 また、京都議定書の発効によって世界各国は、温室効果ガス排出低減に向けて風力発電の積極的導入など 具体的なアクションを始めており、わが国でも、風力発電や太陽光発電をはじめとした新エネルギー導入促進策が進められています。 今後もますます、環境への関心やニーズが高まっていくことが予想されます。
このような背景から、地球温暖化防止アイテムのひとつとして、10kW風力発電機「風流鯨」を開発しました。
当社は自然エネルギーを活用した環境負荷低減商品開発や事業活動を通じて、環境問題に取り組んでいきます。
□商品特長
1.用途
工場や事務所、大型商業施設の駐車場等に設置し、実用電力を供給するとともに、
環境への取り組みをアピールすることができます。
また、商用電源のない山岳地帯等で蓄電池と併用することで携帯電話の基地局等の電力をまかなうことを想定しています。
2.安全性
大型の風力発電機で多く採用されているシステムを取り入れることで、より安全性の高い 商品を実現しました。
風車の回転を機械的に止めるための装置。台風などの強風時(20m/s)に働き、安全性を確保します。 また、一定回転数を超えると自動的に、羽根に受ける風を逃がす機構も搭載しています。
(2)ヨー制御
風車は風を正面から受けると、効率良く回転します。小型風車では、 風の力を受けて風向きに合うように制御しているのが一般的です。この“首振り”のことを、 “ヨー運動”といいます。「風流鯨」ではモーターを用いて風向きに追従するよう“ヨー運動” の制御を行っています。これにより台風時などは、自動的に首を横に振ることで風を逃がし、 安全に待機することができます。
(3)自己診断機能
風車の制御を行うコントローラには、自己診断機能が搭載されています。 運転中は常に制御を監視しているため、翼の過回転・発電機出力の過大等、 万が一異常が認められる時は、風車の回転を自動的に止めて、安全を確保します。
3.性能
風向きに対してアクティブにヨー制御をするため、効率良く発電することができます。 また起動トルク(回転開始時の抵抗)を低減する発電機を採用することで、 風速2.5mからの発電開始を実現、発電継続時間を長くしました。また、発電した電気は商用電源に連系することで、売電が可能です。 このためバッテリーを搭載しないシステムを標準仕様とすることにより価格を抑えました。 さらに防災用として活用する場合には、バッテリーを搭載することも可能です。
年間平均風速6m/sの場所に設置すると、年間期待発電量は約25,000kWhで、 一般住宅約5軒分の消費電力をまかなうことができる計算になります。 また、年間平均風速4m/sの場所では出力10kWの太陽光と同等の発電能力(約10,000kWh) を発揮することができます。
4.デザイン
人と触れ合う場所に設置されても、周りの自然や街並みと美しく調和するデザイン性を追及しました。 多くの人に親しみやすさを持っていただけるクジラをモチーフとしたデザインにより、 見る人に安心感を与え、モニュメント性も高い商品です。□商品仕様
最大出力 | :10kW |
カットイン風速 (発電開始風速) |
:2.5m/s |
起動風速 | :1.5m/s |
翼材質 | :FRP(繊維強化プラスチック) |
翼枚数 | :3枚 |
風車直径 | :7m |
回転中心高さ | :11m |
□商品概要
名 称 | :『風流鯨(かぜながすくじら)』 ”シロナガスクジラ”が、空に浮かぶイメージをデザインしました。 流れる風の中で力強く、優雅に発電します。 |
発 売 日 | :平成17年10月1日 |
販売地域 | :日本全国 |
販売目標 | :年間30台(次年度) |
オプション | :電力・啓発表示盤、独立電源利用システム、塗装・デザイン(要相談) |
以上