一から自分好みの家をプラニングする注文住宅にするか、
間取りや仕様がある程度決まった形で建築されている分譲住宅にするかで迷う人は多いかもしれません。
今回は、分譲住宅に抱くイメージについてアンケート調査を行いました。
調査時期 | 2023年6月21日~6月29日 |
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調査対象 | My House Palette メールマガジン会員 |
有効回答数 | 501件 |
調査方法 | My House Palette メールマガジンでのアンケート |
Q1.あなたが戸建住宅を入手するとしたら、注文住宅・分譲住宅・中古戸建て住宅のどれが望ましいですか?
66%が「注文住宅」、23%が「分譲住宅」と回答しました。また、注文・分譲のほか、11%が中古戸建住宅と回答しています。この設問では注文住宅を望む人が多数ですが、分譲住宅を望まない心理はどのようなものでしょうか。次の設問から探っていきます。
Q2.分譲住宅にまつわる以下のイメージのうち、共感できるものをすべて選んでください(複数回答)
「分譲住宅」に抱くイメージとして、ポジティブなもの・ネガティブなものをそれぞれ聞いてみました。ポジティブなイメージの最多は「実物の建物を見てから決められる」(67%)で、次に多かったのが「実物がもう建っているのですぐに入居可能」(49%)、「注文住宅と比較してトータル費用のイメージが掴みやすい」(48%)と続きました。
すでに完成している実物を確認できること、契約から入居までのタイムラグが少ないこと、住宅価格が明確であることが魅力と捉えられているようです。また、統一感のある街並みや全体計画など、注文住宅とは違った部分を魅力として挙げる声もありました。
一方、ネガティブなイメージとしては、「自分の思い通りの間取りにできない」(47%)、「見えないところ(床の下や壁の中など)がどうなっているか分からない」(33%)、「設備や建具を選べない」(31%)、「周囲の家とデザインが似通っている」(29%)、「自分の家族に合わせた家にできない」(26%)といった回答が上位にランクインしました。完成した建物を見られるということは、裏を返せば建築途中が分からず不安、というデメリットに通じるようです。また、外観や間取り、内装や設備の自由度が低いという点も挙げられました。
Q3.分譲住宅の設計や設備に一部、自分のこだわりを反映できるとしたら、どの部分を選びたいですか?
分譲住宅でも一部の間取り変更や、設備や内装を選んでこだわりを反映できるケースもあります。アンケートでは9割の人が何らかのこだわりを反映させたいと回答。こだわりたい部分に対しては「一部の間取り変更」(33%)、「水回りのメーカーを選ぶ」(31%)、「外壁色、インテリアカラーを選ぶ」(27%)と、回答が割れました。
Q1で「注文住宅が望ましい」と回答した人は「一部の間取り変更」を回答している割合が高く、分譲住宅のオプション変更の中でも、より自由度の高い変更を望んでいることがうかがえます。
Q4.あなたが戸建住宅を購入することになったら、分譲住宅を選択肢の一つとして検討しますか?
「前向きに検討する」、「一応検討する」を合わせると、8割以上が「分譲住宅を検討する」と回答しました。Q1では「分譲住宅が望ましい」の回答は23%にとどまりましたが、選択肢に含めている人はかなりの割合にのぼります。回答の理由も聞いてみました。
「前向きに検討する」「一応検討する」
Q1で注文住宅が望ましいと回答した人の意見
- 自分の望むものがどれだけあるか、コストとのバランスも併せて検討は行う
- 価格が注文住宅より割安なことが多いから
- 統一された住宅地の環境が良く、品質も確かだと思うから
- 注文住宅はすべて自分で決めるため漠然とし過ぎている。気に入った物件があれば分譲住宅でも構わない
Q1で分譲住宅が望ましいと回答した人の意見
- 一から考えると時間も労力もお金もかかるので、気に入った分譲住宅を探す方が自分には向いていると思うから
- 費用コスト、契約から入居までの短さ、万人受けする安定した造り、同時期に購入するご近所さんとの付き合いを考えると分譲住宅のメリットが大きいと感じた
- 現実的で無駄のないコストベースで前向きに検討できるから
- すでに建っているので生活がイメージしやすく住宅購入に前向きになれるから
「多くの人のニーズに合わせて設計された分譲住宅の安定感」を評価する声がありました。分譲住宅は「暮らしやすさが考慮された家」として、中古住宅市場では資産価値が高くなる傾向があることは意外と知られていないかもしれません。
また、注文住宅を希望していても「自分の条件に合えば分譲住宅も検討の対象になる」と回答されたケースも見られました。
「検討しない」
- 自分の好みに合った戸建住宅が見つからないから
- 全館空調を導入するためには設計段階から関わる必要があるから
- 今住んでいる家が分譲住宅で住みにくいと感じるため、次は注文住宅を検討している
- 周りと似たような家になるのが嫌だから
「分譲住宅を検討しない」派の意見では、主に「間取りが決まっていて自由に設計できない」ことが理由として挙げられていました。住まいに対して特に強いこだわりを持つ人は、注文住宅を選んだ方が満足度の高い住まいづくりにつながりそうです。
Q5.あなたが分譲住宅を購入することになったら、どの点を重要視しますか?上位3つまでを選んでください。(複数回答)
「立地」(74%)、「価格」(71%)の回答が多くを占め、次に「間取り」(46%)、「施工会社の信頼性」(31%)と続きました。回答を選んだ理由を深掘りしていきましょう。
※( )内は重要視する3つのポイント
- 注文住宅との比較はもちろん、将来の二世帯住宅へのリフォームなどを総合的に判断するとこの3つが重要なポイントになる(立地、価格、耐震性)
- 安くないと分譲住宅を選ぶ意味がないので、価格にはこだわりたい(立地、価格、広さ)
- 分譲住宅を買うなら、少しコストは抑えたい(価格、間取り、施工会社の信頼性)
- 子どもに相続させる際に有利になる立地を最優先に考え、信頼できる事業主の分譲住宅で、予算に合うものを探すという優先順位で考えている(立地、価格、事業主の信頼性)
- 分譲住宅はその後のアフターサービスを含めた事業者への信頼性が大事。価格にもよるが無名の工務店よりは大手ハウスメーカーを選びたい(立地、価格、事業主の信頼性)
- 長く安心して住むという視点で考えたいから(耐震性、アフターサービス、施工会社の信頼性)
- 耐震性は重視したい。リビング・ダイニングを広くしたいのと、子どもが3人いるので間取りも重要。家事動線もこだわりたい。高級感がありオシャレな家が理想(広さ、間取り、耐震性)
- 立地の良さは一生ついて回ると思う。施工会社に力があれば、間取りも当然洗練されていると思う(立地、間取り、施工会社の信頼性)
- 分譲住宅の場合、完成していたら建設途中を知る機会がないので、信頼のおける施工会社でないと不安。立地と耐震性が優れていれば、間取りや広さは価格との相談になると思う(立地、施工会社の信頼性、耐震性)
「あらかじめ決められた間取りが家族のライフスタイルに合致するかしっかり吟味したい」という意見、「完成していたら建築途中が見られない分、施工会社や事業主の信頼性を見極めたい」という声、分譲住宅のメリットともいえる「価格面を重視したい」という意見が寄せられました。分譲住宅のメリット・デメリットを把握した上で、自分なりの優先順位で検討する姿勢がうかがえます。
Q6.「もしもあなたが分譲住宅を購入することになったら、どんな点に不安を感じますか?
分譲住宅購入のハードルとなっているものは何なのか、ズバリ聞いてみました。
- アフターサービスが受けられるか。見えない部分が適切に施工されているかが心配
- 分譲地の状況。どういう造成をされたのかが分からないこと
- 手抜き工事や雑な工事をしていないか、値段相応の資材や建具を使っているかなど
- 地盤、基礎、配管等、竣工してからでは確認しにくいところが、不安に感じる
- どんな基礎工事がされているか、「見学会」などがあれば安心できると思う
- 近所付き合いが濃厚そうなので、嫌な人がいたら大変そう
- 分譲住宅は郊外で駅から遠いイメージがあるので立地が不安。また、注文住宅と比較して価格に納得感があるかどうか
- 家の外観に個性がないこと
回答の約6割を占めたのが「すでに完成しているので見えない部分の造りが不安」という意見でした。「構造を確認できない=住んでから欠陥が発覚するかもしれない」という不安は、一生に一度の大きな買い物ではつきまとうのが人の心理かもしれません。逆に言えば強い基礎をつくる技術力と、万が一何かあっても誠意あるアフターサービスを保証してくれる事業者なら、分譲住宅も有力な選択肢になってくるでしょう。
まとめ
「分譲住宅を検討する」と回答した人が8割以上を占め、分譲住宅のネガティブな印象よりも、ポジティブな印象が上回っていることが本調査で明らかになりました。ダイワハウスが手掛ける分譲住宅は、注文住宅で培った技術やノウハウを生かした優良な住まいで、アフターサービスから住まなくなった時の活用まで支え続けます。子孫まで永く住み継ぐ、賃貸に出すなど、将来を見据えて資産価値の高い持ち家が欲しいなら、ぜひ検討してみてください。