家計をじわじわと圧迫している近年の電気代の高騰。
こまめな節電を心掛けていても、それだけでは限界があると感じている方も多いのではないでしょうか。
そこで、みなさんの節電事情や、抜本的な対策への意欲などをアンケート調査しました。
調査時期 | 2023年8月25日~8月31日 |
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調査対象 | My House Palette メールマガジン会員 |
有効回答数 | 692件 |
調査方法 | My House Palette メールマガジンでのアンケート |
Q1.昨冬から今夏までの電気代は、
前の年と比べてどうなりましたか?
前の年より「1~1.5倍未満高くなった」(50%)を筆頭に、「1.5~2倍未満高くなった」(20%)、「2倍以上高くなった」(4%)を足し合わせると、74%が「電気代が高くなった」と回答しています。
電気代が高くなった理由を聞いてみると、やはり「電力会社の値上げ」が圧倒的多数でした。燃料価格の高騰や円安の影響は、家計にも打撃を与えているようです。その他は、「在宅勤務が増えたため」「今夏の記録的な暑さでエアコンをフル稼働させたから」の回答も見られました。
一方で、「前の年より安くなった」(8%)の回答も。「電気代が値上げされた分、節電を心掛けた」という努力派の方もいれば、「太陽光発電システムを導入したから」「二重窓にしたから」「高断熱・高気密の家に引っ越しをしたから」など、住まいそのもののエネルギー効率を高めた方もいました。
Q2.電気代の出費増について、
どのような対応をしましたか?(複数回答)
「特に対応はしていない」(21%)を除く全体の8割は、電気代の出費増に対して何らかの対応をしていました。思い立ったらすぐに始められる「節電を心掛けた」(64%)が最も多く、「なるべく家族が同じ部屋で過ごして電気代を抑えた」(17%)、「電気代が上昇した分の支出を抑えた」(14%)の回答も上位に来ました。
節電の具体的な内容を聞いてみると、「使っていない照明をこまめに消す」「エアコンの稼働時間を減らす」「コンセントを抜くようにする」といったチリツモ系対策のほか、「早寝を心掛ける」「なるべく外に出かけるようにする」など、家での活動時間を減らした方もいました。また、電気代が増えた分、外食を減らしたり、日用品を安い時にまとめ買いしたりと、全体の支出のバランスをとることで対応するケースも見られました。みなさんそれぞれ努力されているようです。
一方で、自宅の断熱性を上げるリフォームをする、断熱性の高い家に住み替えるなど、住まいのエネルギー効率を高める対策をしたケースはわずか3%にとどまりました。
Q3.電気代の出費増について、
抜本的な対策をしたいと思いますか?
節電をしたり、省エネ家電を使ったりといった対策とは別に、電気をそれほど使わないでも快適に過ごせるよう、住まい自体を断熱するといった抜本的な対策もあります。こうした対策への意欲を聞いてみると、「思う」(42%)、「少し思う」(49%)を合わせて、91%が意欲的であることが分かりました。
「今後も電気代の値上がりが予想されるので、抜本的な対策をしたい」「このままでは家計に負担が大きくのしかかってしまう」と危機感を感じている方や、「節電を心掛けているが、これ以上何をすればいいか分からない」「少しでも節約したいが何が効果的なのか分からない」のように、抜本的な対策の必要性を感じながらも、具体策が分からないという声も上がりました。「リフォームや省エネ設備導入の対策ができるほどの資金がない」など、イニシャルコストがネックになっている様子も見受けられます。
Q4.新築戸建住宅を購入するとしたら、イニシャルコストと光熱費のバランスはどのように考えていますか?
環境アイテム…光熱費削減につながる、太陽光発電やエネファーム等の家庭用発電システムなど
光熱費を抑える方法として、前述のように住まいの断熱性能を高めるほか、太陽光発電やエネファームといった家庭用発電システムを導入して住まいのエネルギー効率を高める方法があります。このような設備はイニシャルコストがかかりますが、月々にかかるランニングコスト(光熱費)は抑えられるため、中長期的に見れば大きなメリットが期待できます。
アンケートでは「イニシャルコストは少し高く、断熱性や環境アイテムが充実しており、光熱費がそこそこ抑えられる家を選ぶ」(50%)と「イニシャルコストは高いが、断熱性や環境アイテムがかなり充実しており、光熱費がかなり抑えられる家を選ぶ」(48%)が拮抗(きっこう)する形となりました。それぞれに回答理由を見てみましょう。
イニシャルコストは少し高く、断熱性や環境アイテムが充実しており、
光熱費がそこそこ抑えられる家
- 修理費や買い替え時のコストも考えると、イニシャルコストにそれほどかけられない
- イニシャルコストが高ければ、住宅ローンの利息の負担も多い。ほどほどのバランスがいいのではないかと思う
- 年齢的にいつまで家に住めるか分からないので、イニシャルコストが高いと無駄になる
イニシャルコストは高いが、断熱性や環境アイテムがかなり充実しており、
光熱費がかなり抑えられる家
- 環境アイテムが充実しているとストレスが少なく過ごせるから
- 地球温暖化を実感する現在の気候を考えると、これからは高気密・高断熱住宅が望ましい
- 生涯にわたり快適に住める家を建てたいのと、電気代は今後も値上がりする一方だと思うから
バランスの差こそありますが、「イニシャルコストをかけて断熱性や環境アイテムを充実させ、ランニングコストを抑える」方法は、広く認知されていることが分かります。
Q5.光熱費抑制が期待できる以下の住宅の設備や設計の工夫のうち、どれに興味がありますか? (複数回答)
では、具体的にどのような住宅設備や設計の工夫に興味を持っているか聞いてみました。最も多かったのが「断熱材」(59%)でした。冷暖房費の削減のみならず、寒暖差によって起こるヒートショックを減らしたり、結露を抑えたりといった幅広い効果が期待できる断熱材は関心が高いようです。
次に、枯渇しない自然エネルギーから電気を創り出す「太陽光発電システム」、熱の流入出が多いガラスを対策できる「複層ガラス」(ともに51%)、年々省エネ性能が高まっている「省エネ家電」(50%)も回答が集まりました。
選んだ理由も見てみましょう。
- 太陽光発電はすでに導入しているが、他にも新しいシステムがあれば検討したい
- 太陽光発電や蓄電池、エネファームがあれば災害時にも安心できそう
- 電力だけでなくガソリンも高騰しているので、太陽光パネルでの発電とEV車の充電に興味ある
- 間取りを工夫して夏は西日が入らず、エアコンなしでも夜が涼しく過ごせるようにする
- 窓は高機能にして室内外の温度差を最小限にしたい。後は、間取り次第で空気の流れを調整できると思う。HEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)があれば家族の光熱費に対する認識が高まると思う
- 住まいの断熱性を高めるだけでなく、省エネ家電も併用していきたい
- 省エネ家電。今すぐに着手できそうだから
- 高額の出費が必要な対策は難しいので、断熱材、複層ガラス、省エネ家電に興味がある
- イニシャルコストはもちろん、メンテナンスなどの維持費も気になる。それらがなるべくかからないものを検討したい
- 費用対効果をしっかり確認して必要に応じて取り入れたい
断熱性を高め、環境アイテムを充実させることへの関心は高くても、費用対効果の面が把握できず迷っていたり、メンテナンス費用がかかるのではないかと二の足を踏んでいる様子が伺えました。一方、導入に前向きな意見としては、「普段は光熱費を削減できて、災害時には電気をためて使えるのは安心」といった、災害時への備えをメリットとして挙げる方もいました。
まとめ
電気代高騰で関心が集まる住まいのエネルギー効率。近年、住宅のエネルギーを語る上で注目されているのがZEHというキーワードです。住宅の「断熱」性能を大幅に向上させるとともに、高効率な省エネ機器などによる「省エネ」と太陽光発電などによる「創エネ」を組み合わせ、年間の一次エネルギー※1消費量の収支をゼロとすることを目指した住まいです。ダイワハウスの新築戸建住宅は、ZEH基準相当の住宅となっています※2。
興味を持たれた方はぜひ展示場で相談してみてはいかがでしょうか。
- ※1化石燃料(石油・石炭・天然ガス)やウラン、太陽光など自然界に存在する状態のエネルギー。
- ※2間取り・仕様等により、ZEH基準相当とならない場合があります。