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生活を考える

ここちよいエクステリアの作り方 ⑧設計士が語る内と外をつなげた
エクステリア事例【後編】

家づくりを考えるとき、建物を優先して、
エクステリアは後回し…という人は意外と多いかもしれません。
しかし、内(建物)と外(エクステリア)のつながりにこそ、
快適なすまいづくりのポイントが隠れているのです。

この連載では、ダイワハウスの設計士が「ここちよいエクステリアの作り方」を、
フロントガーデン、メインガーデン、植栽計画、照明計画といったテーマ別にご紹介してきました。

連載の最後は、大和ハウス工業のトップデザイナーとして活躍する
ハウジングマイスター(社内認定)の芦刈創一と手島秀典が、
前編・後編に亘って自身が手がけたエクステリアの実例をご紹介。
建物とエクステリアの関係についても語らいます。

Profile

大和ハウス工業 香川支店 住宅設計課 課長
一級建築士 インテリアプランナー インテリアコーディネーター

芦刈 創一

光を意識し、ガラスを用いた住まいづくりを得意とする自称「ガラスの魔術師」。ハウジングマイスターとして積み重ねてきた経験とノウハウを活かし、現場での知識共有を通じた後輩指導にも力を注ぐ。大学時代は馬術部に所属。家族は妻と、娘が2人。

大和ハウス工業 広島支社 住宅事業部設計課 主任
一級建築士 1級エクステリアプランナー インテリアコーディネーター

手島 秀典

味のあるスケッチとユーモアたっぷりの打ち合わせでお客さまのハートをつかむ達人。豊かな発想力で、オリジナリティある設計デザインを次々と考案する。

リゾート感を取り入れたプールのある家

芦刈:私は建物とエクステリアの境界を感じさせない設計を常日頃心がけています。「ここまでがエクステリア、ここから建物」と境界がはっきりしていると、内と外が切り離された住まいになりがちです。境界を曖昧にデザインしておけば、敷地全体を暮らしの空間として有効に活用できると考えています。

こちらのお宅は280坪の広大な敷地を生かし、自然豊かな環境をいかにして内部に取り込むかを考えて設計しました。建物はお客さまのご希望でフラット屋根を採用。ファサードは、スクエアデザインの建物の水平ラインと、門屋根の水平ラインを同調させることで統一感を出しました。

芦刈:スクエアデザインの中、アプローチ部分はあえてやわらかい曲線とすることで、玄関へと誘うようなリラックス感を演出しています。玄関ポーチの手前には2・3段の段差を設けるのが基本ですが、アプローチに十分な距離があったので、見た目には分からないわずかな勾配をつけて段差をなくし、「内」と「外」をスムーズにつなげています。

芦刈:お客さまはお仕事のご都合で、週末しかご自宅でゆっくり過ごす時間が取れないということで、リゾート感を取り入れたくつろげる家を目指しました。4×15mのプールを計画し、夏場は親戚のお子さまが集まれる遊びのスペースとして、また夏場以外も眺めて楽しめるようにプールの壁面に照明を設けて、水面に反射させました。プール自体が照明器具となり、お庭に奥行きとやすらぎをあたえています。

芦刈:ロースタイルリビングでは、壁掛けテレビを主張させないためにテレビの背面をブラックガラスに仕上げました。これは、地窓をブラックガラスに映り込ませて、外部の風景を建物内部に取り込む効果も兼ねています。インテリアとして使うガラスもエクステリアの一部と考えました。

風が通るプライベートガーデンのある家

芦刈:こちらは周囲を10階建て以上のマンションに囲まれた都市部のお宅でしたので、前編の手島さん同様、プライバシーを確保するため「外に閉じ・内に開く」をコンセプトに設計しました。

芦刈:2階のリビングには奥行き2.7mの広々とした屋外のバルコニーを計画。隣接するマンションからの視線を遮る高い壁と日よけのパーゴラを取り付け、写真奥の木製のルーバーから入る心地よい風の通り道になっています。

中庭は鑑賞するだけでなく「使われるための場所」であると考えています。リビングと色味を合わせた木目調のタイルを張り、雰囲気のいいランタンやグリーンをあしらって落ち着ける空間になっています。ここで毎晩、ご夫婦でお酒を楽しまれているご様子です。

芦刈:1階のアプローチを抜けた先には中庭が現れます。門扉から入った風が中庭を抜け、中庭の上からは光を取り込む設計です。

毎日変わる空の色をブラックガラスに映し出す家

芦刈:こちらのお宅は外部にブラックガラスを施しました。毎日の空の表情で外観がアートのように変化し、さまざまな表情を作り出します。ブラックガラスの向こうは中庭で、上から光を取り込む設計です。

また、門柱と建物を一体化させているのもポイント。一見、どこからが建物で、どこからがエクステリアなのかが曖昧ですよね。これも「建物とエクステリアの境界」を曖昧にして一体化させる手法の一つです。

芦刈:ライティングするとこのような幻想的なファサードになります。ファサード照明は「何を見せたいか」を意識します。このように、軒天を照らすと建物の輪郭が強調されて見栄えがしますし、期待感が高まります。

植栽の有無で住まいの佇まいは変わってくる

手島:芦刈さんのブラックガラスを用いた設計の、エクステリアを内部に取り込むというコンセプトにとても刺激を受けますが、「汚れが目立ちそう」というご意見も出そうです。どのようにご提案を進めたのでしょうか。

芦刈:ブラックガラスは他の建材に比べると確かに汚れやすく断熱性が低いというイメージが先行しがちです。ただ、それを補って余りあるメリットもあります。

植栽もメリット、デメリットがあるという点では同様ですよね。「メンテナンスが大変」という声は少なくないですが、ファサードに樹木があると建物の佇まいが素敵になりますし、外を通る人も「いい住まいだな」と感じる。もちろん、その方のライフスタイルによって、植栽を入れることが必ずしも「正解」ではないので、メリット、デメリットをしっかりお伝えしたうえで、植栽のある住まいの魅力を発信していきたいと思いますね。

手島:「手間がかかってもいいから、緑を取り入れたこんな暮らしをしたいな」と思ってくださるよう、我々設計士はさまざまな手法を訴求していきたいですね。

手島:最後に、造園家の荻野寿也先生に外構をお願いしたお宅をご紹介します。お客さまが義理のご両親のために建てた家で、「実家に帰省するのが楽しみになるような家」というご要望があり、旅先の旅館のような佇まいを意識しました。ファサードに高い木が数本あるだけで、建物の佇まいがぐんと素敵になるのがお分かりいただけると思います。

木々の間をくぐり、長いアプローチを抜けて壁で目隠しされた玄関に入っていくシークエンスデザインを大切にしました。駐車スペースの石垣も非常に風情がありますよね。門柱の後ろにしつらえたベンチは荻野先生がよく採用される手法です。アプローチをただ通るだけの通路にするのではなく、ちょっと一休みしたり、近所の方とおしゃべりをしたりと、暮らしの一部になるスペースです。

手島:義理のご両親は植物を育てるのがご趣味ということで、リビングの外に庭を眺められるウッドデッキを設計しました。そのままだと外部から見えてしまうので、写真左上にある壁をたてて視線を遮り、“おこもり感”を演出しています。

手島:上部にも壁を作ったことで、外なのか中なのかが曖昧な“中間領域”になりました。2階の窓からは白い壁をキャンパスに見立てた植栽が眺められる仕掛けです。

建物とエクステリアはボーダーレスな時代に

芦刈:前編・後編に亘りさまざまな事例をご紹介してきましたが、これから家づくりを考える方のアイデアにつながれば嬉しいと思います。今はSNSなどでもエクステリアの実例写真が豊富にあるので、設計士との打ち合わせの際には「こんな雰囲気にしたい」といったご希望をお聞かせいただけるとすごく嬉しいですし、お客さま一人ひとりに合わせたエクステリアのアイデアが膨らんでいきます。

手島:そうですね。私もお客さまと設計士がベクトルを合わせていくことが家づくりにおいて大切だと考えています。私の場合は「造園家の荻野寿也先生の本をぜひ読んでみてください」とお伝えすることも多いです(笑)。

ところで、芦刈さんが考える「こんなエクステリアはおすすめしない」という例があればお聞かせいただけますか?

芦刈:アルミ製のカーポートなど工業製品を多用したエクステリアでしょうか。もちろんこれらは利便性という点で優れていますが、10年・20年経つとどうしても他の素材と比べて劣化するので、エクステリアの全体の印象が古びた感じになるのは避けられません。バランスを考えて採用することをおすすめしたいですね。

10年・20年後に価値が上がるような家づくりを考えると、やはりエクステリアには自然素材をご提案したいです。例えば、天然木のウッドデッキは変色していきますが、経年劣化ではなく経年変化として長く楽しんでいただけると思います。

手島:「天然木はメンテナンスが大変」と敬遠されて、樹脂製や人工木が採用されがちですが、私は「アクが出てグレーに変色した天然木のウッドデッキと植栽のグリーンの相性はステキですよ」といったお話もさせていただきます。

私の友人の例ですが、彼は天然芝の庭がある家を建てました。元々かなりの面倒くさがりでしたが、新築後は「自分が水やりをしないと」という使命感から、休みの日も早起きをして芝生に水やりをするようになったそうです。その人のライフスタイルまで変える力が植栽にはあるんだなと思いました。こんな風に、エクステリアを愛でていただけると、作り手としてはこの上ない喜びですね。

芦刈:そうですね。「癒やされたい」「くつろぎたい」というご要望を聞くことも増えてきて、ますます建物とエクステリアを一体化させた敷地計画が重要になってきていると感じます。敷地に余裕がなくてもできるエクステリアの手法もたくさんあります。駐車場に芝を植えて、車を停めていない時に庭として使うこともできます。コンテナグリーンを採用したり、すっきりとした枝ぶりの樹種を選んだりすれば、コンパクトなお庭でも植栽の潤いを取り入れられます。

手島:インテリアグリーンという手法で内と外をつなげることもできますね。最近はLED照明で生育する植栽を室内に植えるケースもあります。

芦刈:こうして考えてみると、家具をウッドデッキに出してご飯を食べたり、逆に植栽を家の中に植えたりと、建物とエクステリアはますますボーダーレスになっていると改めて実感します。

これから家を建てられる方は、ぜひ敷地全体での暮らし方をイメージしていただき、そのご希望を私たち設計士にお聞かせいただきたいです。

※掲載されている実例写真の外観や仕様等につきましては、敷地、周辺環境等の諸条件や地域の条例、その他諸事情により、採用できない場合もございます。

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