土地活用ラボ for Owner

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コラム vol.313
  • 不動産市況を読み解く

令和2年度税制改正大綱不動産分野で新たに創設・延長される税制度について

公開日:2020/01/28

POINT!

・令和2年度の税制大綱では、住宅関連で税負担軽減策の延長が行われる

・低未利用地の活用促進、海外不動産の減価償却が損益通算できなくなる制度は、国内不動産市況の活性化に期待できる

税制度は、国の大きな政策のひとつです。これから導入される(延長含む)税制度について、不動産オーナー様に関連しそうな内容をいくつかピックアップします。

住まいの質の向上・無理のない負担での住宅の確保の項目から

まず、住まいによって豊かな生活を送るための税負担の軽減策です。主に既にある軽減策の延長が多いようです。

(1)新築住宅に係る固定資産税の減額措置

戸建ては3年間、マンションは5年間、固定資産税が1/2減となる制度です。これが2年間延長となります。
住宅の一次取得者層である30歳代の平均年収は、回復傾向にありますが、中長期的にはそれほど伸びていないことが背景にあります。逆に、住宅価格は上昇傾向にあるためのようです。さらに、先般引き上げられた消費税の負担軽減策でもあります。

(2)住宅用家屋の所有権の保存登記等に係る登録免許税の特例措置

  • ・保存登記:0.4%→0.15%
  • ・移転登記:2%→0.3%
  • ・抵当権設定登記:0.4%→0.1%

これらが2年間の延長となります。

(3)認定長期優良住宅の普及促進を目的とした以下の特例措置

  • ・登録免許税:所有権保存登記(一般住宅0.15%→0.1%)
    所有権移転登記(一般住宅0.3%→戸建て0.2%、マンション0.1%)
  • ・不動産取得税:課税標準からの控除額の特例(一般住宅1200万円→1300万円)
  • ・固定資産税:新築住宅特例(1/2減額)(戸建て3年→5年、マンション5年→7年)

これらが2年間延長となります。

これは、耐久性等に優れた良質な住宅の普及を促進するため、つまり省エネルギー対応住宅の普及促進策といえるでしょう。

(4)居住用財産の買換え等に係る特例措置(譲渡益に係る課税繰延べ、譲渡損に係る損益通算及び繰越控除)

「第24回(2019年度)不動産流通業に関する消費者動向調査」(一般社団法人不動産流通経営協会)によれば、自己所有住宅を売却して住み替えた世帯の55.2%に売却損が出ており、平均1297万円の売却損が住替えの支障となっているといわれています。また、売却益が発生する場合にも、税負担が大きいことから導入されている措置です。これらが2年延長になります。
その他にもいくつかリフォーム・増改築関連の軽減措置があります。

都市の魅力の向上関連

次に、土地活用を検討している方にお得な税制度が延長、新設されます。
2019年12月20日に閣議決定された「令和2年度税制改正大綱」の概要(つまり、今回の目玉)で取り上げられているのが、「低未利用地の活用促進」についてです。
これは、人口減少で利用ニーズが低下する土地が増加する中、新たな利用意向を示す人への土地の譲渡を促進し、適切な利用・管理を確保し、さらなる所有者不明土地の発生を予防するために創設されたものです。個人が保有する低額な土地等を譲渡した場合の譲渡所得の特例措置です。
具体的には、「個人が、譲渡価額が500万円以下であって、都市計画区域内にある一定の低未利用地を譲渡した場合に、長期譲渡所得から100万円を控除する特例措置(~令和4年12月31日まで)」とされています。

また、都市の内部で低未利用土地が時間的・空間的にランダムに生じる「都市のスポンジ化」への対策のための特例措置の延長も行われ、低未利用土地権利設定等促進計画に基づく土地等の取得等に係る流通税の特例措置が2年間延長されます。
また、登録免許税は以下のように軽減されます。

  • ・地上権設定等の登記(1%→0.5%)所有権移転登記(2%→1%)
  • ・不動産取得税:課税標準1/5控除

海外中古不動産関連

海外不動産の減価償却について損益通算ができなくなる制度が閣議決定され、令和3年度以降に導入されることになりました。海外不動産(特に、北米等先進国の中古不動産)投資を行っている方の約7割は、この制度を利用した税務目的であるといわれてきましたが、この改正で節税効果が少なくなりました。こうした方々が日本国内不動産へ目を向けてくれると、この先の不動産市況はさらに活性化するかもしれません。

こうした税制度の情報をしっかりつかみ、賢く利用して、効果的な土地活用、賃貸物件経営、不動産投資を行っていただきたいと思います。 また、税に関することは、適用できないこともありますので、詳細は税理士等の専門家に必ず相談してください。

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