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コラム
<売りたい>
不動産(マンション・戸建て)の売却は内覧が重要!早く高く売るために売主として行うべきこと
不動産売却において、購入希望者が実際の物件を確認する「内覧」は非常に重要なものです。少しでも早く、有利に不動産を売るために、売主としてどのような点に気を付けるべきなのでしょうか。また、内覧での重要ポイントをまとめた「売主が内覧前に行っておくことリスト」もご活用ください。
内覧とは?
内覧とは、「購入希望者が不動産を直接見に来ること」を言います。チラシやインターネットなど、文字や図で表される情報よりも確実であるため、購入希望者が購入を決める大きな決め手を得る機会となります。売主にとっては重要なアピールの場となるでしょう。実際に住んでいたからこそわかる、不動産の良さを伝えましょう。
とはいえ、内覧では売主が営業をしなければならないわけではありません。大和ハウスグループのリブネスにお任せいただいた場合、事前に聞き取りや調査を行い、購入希望者さまに対して十分な説明を行います。当日の説明を購入希望者さまに行うのもリブネスの担当者です。内覧はあくまでも事実確認の意味合いが強いものと考えましょう。重要なのは当日までの準備です。これにつきましては後ほどご説明します。
内覧希望者の購入意欲はどれくらい?
内覧希望者の不動産に対する購入意欲はさまざまです。「購入するかどうかは未定だが、一応見ておきたい」という段階もあれば、「ほぼ購入を決めているが、最終チェックとして見ておきたい」という段階である場合もあります。
いずれにせよ、購入希望者は不動産の情報(価格、エリア、広さ、間取り、立地条件、築年数、維持管理状況など)をある程度得ているものと認識しておきましょう。内覧は「購入希望者が目で見なければわからないポイント」、あるいは「購入希望者が実際に行ってみなければわかりにくいポイント」を知るために行うものです。
内覧の準備を進めよう
内覧希望者の購入意欲を増すことができるよう、内覧ではできるだけ不動産を魅力のあるものに見せなければなりません。とはいえ、重要なのは実際より良く見せることではなく、本来の価値を見せることです。家具や汚れなどを減らすことで、不動産そのものの価値が伝わるようにしましょう。
内覧を成功させるポイント
整理整頓
できるだけ物を減らし、すっきりとした印象になるよう準備をしましょう。少なくとも物を置くべきではない場所にあるものは片付けておきます。廊下、玄関、ベランダなどは特に気を付けてください。物の処分ができない場合には、レンタルスペースを借りるという方法もあります。クローゼットや押し入れの中も見せる場合があるため、物の詰め込み過ぎには注意が必要です。
掃除
掃除は念入りに行い、落とせる汚れは落としておきましょう。特にキッチンや浴室、トイレなどの水回りは注目されます。住みながら売却する場合は、毎日少しずつ掃除をしましょう。また、内覧中に「家具を移動させて確認したい」と頼まれることもありますので(幅や高さの計測が必要な場合など)、動かせる家具は動かして掃除をしておくのがおすすめです。特にキッチンにワゴンなどを置いてある場合は、ほこりなどに気を付けましょう。
内覧の時間帯の設定
内覧の時間帯は、できるだけ家が一番良く見える時間帯に設定しましょう。日当たりの良い時間がおすすめです。ただし、周囲の施設の音や学校から聞こえる音・声などについては、先に把握してもらうほうがトラブルが減ります。不動産会社ともよく話し合って、適した時間帯を設定するようにしてください。なお、学校が近いというのは購入希望者の家族構成によってはメリットになり得るため、事実として伝えておくほうが無難です。
内覧当日の心構え
内覧当日は、不動産会社のフォローがありますので、「自身がしっかりアピールしなくては」と焦る必要はありません。あくまでも不動産会社の担当者に任せ、質問されたら答える程度の姿勢で十分だと考えましょう。なお、リブネスでは購入希望者さまへの事前説明から当日の説明まで担当者が十分に行いますので、当日売主として説明いただく必要はございません。
売り急がない、アピールしすぎない
売り急ぐような態度を見せてしまうと、購入希望者に「この不動産に問題があるから、早く手放したいのではないか」と懸念を抱かせてしまう可能性があります。また、不動産の良いところをアピールしすぎても、「そんなに良い物件なのになぜ売るのか」と思わせてしまいますので、適度な加減が必要です。
その地域の家事・育児のしやすさを伝える
事前の物件情報だけではわからないのが、家事・育児がしやすい地域であるかどうかということです。近隣の施設(駅、病院、図書館、公民館、児童館など)、買い物や外食のしやすさ、通学のしやすさ、地域の特徴(日中どの程度の人出があるか)などを伝えると喜ばれます。
引っ越しの理由は、伝え方を工夫する
引っ越しをする理由については、伝える内容や伝え方を事前に考えておくようにしましょう。近隣住民となじめないといった理由など、人によって感じ方が違う事情については伝える必要はありません。
一方、「転勤で引っ越しをすることになった」「子どもの部屋を確保するため、広い家が必要になった」「子どもの自立によって広い家が不要になった」「相続のため」などの理由については、そのまま内覧者に伝えても問題ないでしょう。
瑕疵(故障や修理が必要な部分)についてはしっかり伝える
不動産を良いものに見せる工夫は必要ですが、故障や修理が必要であることを隠すことで、後々のトラブルに発展する危険性があります。瑕疵についてはしっかり伝えるようにしましょう。ただし、これらについては不動産会社を通じて事前に伝えられている場合もあり、当日にどの程度の説明が必要かは事前確認が必要です。
大きな瑕疵については、大規模な修理やリフォームなどが必要になる可能性がありますが、これらを売却前に行う必要性については不動産会社に相談してください。多くの場合、売却後に買主の希望を組み込んでの修理やリフォームを行うことになるため、注意が必要です。意にそぐわないリフォームを行った場合には成約価格にも影響が出ますので、独断で判断しないようにしましょう。
不確実なことは伝えない
不確実なことを質問された際には、その場で答えないようにしましょう。マンションの規約等については、不動産会社を通じて後日伝えることも可能です。
できるだけ多くの部分を見せる
内覧者の不安材料を減らすため、できるだけ多くの部分を見せることも重要です。クローゼットや押し入れなども見せるようにしましょう。そのため、事前の整理整頓が非常に重要です。使いやすさをアピールできるような収納の状態を心掛けましょう。ぎっしりと物を詰め込んでいるよりは、ある程度余裕があるほうが機能的に使用できるイメージを持ってもらえます。
まとめ
内覧は仲介する不動産会社の協力を得て行うものであり、当日についてはできるだけリラックスして臨むことが重要です。アピールポイントや瑕疵、不明点などについては、不動産会社と事前の打ち合わせで明確にしておきましょう。場合によってはアピールのしすぎで購入希望者の購買意欲をそいでしまうこともあるので、注意が必要です。
売主がより力を入れて行うべきことは、不動産の整理整頓や掃除など、不動産をより良い状態にすることです。内覧者はどのように生活しているのかも確認したいため、モデルハウスほどきれいにする必要はありませんが、物を減らしてすっきり見せることは重要です。時間がかかる作業ですので、売却を意識し始めた早い段階から行うようにしましょう。
教えてくれたのは…
中島 敬司(大和ハウスリアルエステート株式会社 本社 経営管理本部 総合企画部 広告・事業企画室 室長)
※掲載の情報は2023年3月現在のものです。内容は変わる場合がございますので、ご了承ください。
写真:Getty Images