コラム vol.018
賃貸住宅における経営計画の立て方 その1
~概要~
公開日:2015/02/10
賃貸住宅を経営すると、様々な費用がかかる。経営計画(収支計画)を立てる際には、それらをしっかりと見込んで、利益や利回りの見込みを立てなければならない。
経営計画を立てる時の基本は、しっかりとシミュレーションをすることだ。収益と必要経費(費用)の差額が利益ということになる。これらを、順を追って説明する。
収益について
収益=売り上げのことで、一般的な(一括借上などはここでは考えない)賃貸住宅経営では、まずは家賃、共益費があげられる。それらは月家賃ならば月単位で収益として計上する。
次に、契約によって異なるが敷金・礼金・保証金(これらの形態は地域により異なる)、あるいは更新料など、返還義務のないものが収入としてあげられる。その他、駐車場代、駐輪場代をはじめ、太陽光発電からの収入も計上できる。
支出について
支出つまり経費では、実際にかかる(支払う)費用について考えてみる。出ていくお金として最も大きな金額のものは、おそらくローンの支払いだろう。また、経費として計上されるものに借入金の利息がある、さらに減価償却などは、実際にお金を払うものではないが、経費として計上できるものだ。
また、税金もしっかり見込んでおきたいものだ。固定資産税、都市計画税(市街化区域)、事業税の他、契約に際する印紙税などもかかる。
さらに、30年程度の経営計画において、確実に出ていく費用として見ておきたいものとして、修繕費用がある。ご入居者の入れ替わりは、2年契約での更新のパターンが多いから、2年目、4年目、6年目などに発生する。これらを見越しておきたい。さらには、10年~15年程度で発生するものとして、水回り設備品の取り換えがある。ある程度金額のかかるものなので、これらもしっかりと見越しておきたい。
また、共用部・外構関連の改修費用も発生する可能性がある。他にも、周辺ニーズの変化に伴い間取り変更などのリフォームの必要性が出てくることもある。これらについては、改めてまとめて述べることにする。
どんな経費がかかるか?の概要が分かったと思う。利回り計算をする際には多くの経費を見込んだ方がいいことは言うまでもない。