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コラム vol.328
  • 不動産市況を読み解く

賃貸住宅のリフォームはどのくらい行われているのか?

公開日:2020/05/29

POINT!

・賃貸住宅のリフォーム市場は、約8000億円~ 1兆円

・購入時に将来のリフォーム費用も考慮する必要がある

賃貸住宅のリフォーム・リニューアル工事についてはデータが乏しいため、詳しく紹介されることは少ないようです。しかし、賃貸住宅を所有すると、入退去に伴うメンテナンス以外にも、築15年を超えた頃からリフォーム工事の必要に迫られてきます。そのため、賃貸住宅オーナーの方は、ある程度の知識を持っていたほうがよいでしょう。

賃貸住宅におけるリフォーム・リニューアル工事の推移

まず、賃貸住宅のリフォームがどれくらい行われているか見てみましょう。国土交通省では平成20年以降「建築物リフォーム・リニューアル調査」という調査を行い、平成30年からは四半期ごとに集計・発表しています。
その調査データの中から、賃貸住宅分だけを抽出して、推移をまとめたものが図1です。
(最新は2019年12月末分まで、そのため、年度集計では2018年度分まで公表)

図1:賃貸住宅におけるリフォーム・リニューアル工事受注高の推移

国土交通省「建築物リフォーム・リニューアル調査」より作成

図1を見ると、近年は全国で8000億円から1兆円規模の工事が行われています。また、リフォーム市場全体に占める割合は、おおむね20%前後で推移しています。こうしてみると、工事金額では、賃貸住宅が約1/5を占めていることがわかります。また、賃貸住宅のリフォーム・リニューアル工事の大半は、賃貸住宅を建築した会社(グループ会社含む)が行っていると思われます。

リフォーム工事の際に悩むことは何か

一般社団法人住宅リフォーム推進協議会の「インターネットによる住宅リフォーム潜在需要者の意識と行動に関する第10回調査報告書(平成29 年)」によると、「リフォームの際の不安や心配事」は下記の順位でした。
1位:見積の相場や適正価格について
2位:施工が適切に行われるか
3位:いろんな業者を比較しにくい
4位:費用がかかる

1~3位に関しては、最近ではネットで相場価格を調べたり、業者の評判を聞けたりするなど、ずいぶん仕組みが整ってきていると思いますが、まだまだ不安の上位にいます。
4位の「費用がかかる」を不安というかどうかは難しいところですが、個人用住宅でも賃貸用住宅でも、所有住宅を長く快適に使うためには、必ずリフォーム費用がかかります。あらかじめその費用を見込んでおきましょう。

リフォーム費用のかかりにくい賃貸住宅を選ぶ

「住宅を長く快適に使うためにはどうしてもリフォーム費用がかかる」のですが、長期的にみると建物によってリフォーム費用(生涯費用)は異なります。
戸建住宅とマンションを比較すると、戸建て住宅では室内・水廻り・外装・外構とあらゆるリフォーム工事が必要になる可能性がありますが、マンションの生涯に渡るリフォーム費用は水廻り設備や内装工事程度です。共用部については修繕積立金を支払っていますので、合計すると同じくらいかもしれませんが、自分で発注するリフォーム工事金額には差があります。
賃貸住宅は投資物件ですので、ほとんどのオーナー様は、できる限りリフォーム工事を安く抑えたいところでしょう。
特にお金がかかる外壁、屋根などのメンテナンスが少なくて済む建物を検討したいものです。また、トイレ、お風呂、洗面台といった水廻り設備は、どうしても20年程度で取り換え時期がきます。また、20年くらい経つと、経年劣化だけでなく、装備が古くなってくることも考えられます。水廻りは、ご入居者が物件見学でとても気にするポイントですので、古くなったら速やかにリフォームするほうがよいでしょう。そのためにも、賃貸住宅の建築時に、メンテナンスとリフォームの費用をしっかりと見込んでおく必要があります。

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