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コラム
<空き家/賃貸>
転勤や海外赴任で空き家になった
マンションの管理はどうすればいい?

周辺住民の生活環境に影響を及ぼしてしまう「空き家」問題。これは、人が住まない家が増え、その管理が行き届かないことにより発生しているものです。これは土地付きの一軒家だけに関係する問題だと考えている方も多いかもしれませんが、マンションであっても注意が必要です。

確かに、マンションには「固定資産税の負担が増えてしまう」といった空家等対策の推進に関する特別措置法(「空き家」法)に伴うリスクがありません。しかし、人が住まないまま放置されることにより、マンションの資産価値はどんどん落ちてしまいます。「所有していればいつかお金になる」といった資産ではないのです。

転勤や海外赴任などで、いわゆる「空き家化」したマンションについては、どう考えればいいのでしょうか。この記事では、空き家になったマンションの管理についてご説明します。

POINT 01 マンションの空き家におけるリスク

マンションを空き家にすることには、次のようなリスクが考えられます。

マンションでも、人が住まなければ劣化してしまう

住宅では、換気や通水(水道から水を出すこと)、設備の利用など、人が生活するなかで「自然に行われるチェックやメンテナンス」があります。人が住まないということは、これらのことが一切行われなくなるということです。わかりやすい例が「排水トラップからの悪臭」です。キッチンや浴室、洗面所など排水口がある場所には「排水トラップ」と呼ばれる、排水管の途中に水がたまる装置が付いています。ここに流した水の一部がたまることで(「封水」と言います)、排水管から漂う嫌な臭いや、汚水の逆流を防ぐことができます。ですが、空き家になり水道が使われなくなると、排水トラップにたまった水が蒸発し、排水管から漂う悪臭を防ぐことができなくなってしまいます。

このほかにも、室内に湿気がたまり建材や素材が傷む、水道管がさびる、設備が故障する可能性が高くなるなど、さまざまな劣化が生じてしまいます。

空き巣に入られる可能性が高くなる

留守であっても空き巣に入られる可能性は高くなりますが、人が住んでいないことが明確である場合には、さらにその可能性が増してしまいます。また、ある程度管理している状態と、まったく管理していない状態では、空き巣に狙われる確率も変わります。

維持管理費用がかかる

空き家になっているマンションでも、維持管理費用は発生し続けます。マンションの管理会社に支払う管理費のほかには、修繕積立金もあるでしょう。マンションを所有し続けるためには必要不可欠な費用ですが、マンションを所有する意味がなければ、これらの費用も無駄になってしまいます。いま一度試算を行い、資産としてどう維持するか、維持しないほうがいいのかを考える必要があるでしょう。

■マンションの維持にかかる費用

  • ・固定資産税、都市計画税
    人が住んでいない場合も、不動産を所有しているだけで課される税金です。ただし、空き家法による「固定資産税6倍のリスク」はありません。
  • ・共益費、管理費、修繕積立金
    人が住んでいない場合も支払う義務がある費用です。
  • ・水道代、電気代
    人が住まない場合にも、水道や電気の解約(使用停止の手続き)はおすすめできません。基本料金以外に、掃除や管理のために使用した分の料金を支払う必要があります。
  • ・保険
    万が一の備えとして入っておくべき保険です。火災保険や地震保険が考えられるでしょう。他人に迷惑をかけてしまう可能性も考えれば、必要な出費です。
  • ・マンションの資産価値を落とさないための管理にかかる費用
    後ほどご紹介する、「マンションの空き家を劣化させないために必要なこと」を第三者に依頼した場合にかかる費用です。もちろん、ご自身で行う場合にもなんらかの費用は発生します。

「今後も住む可能性がある」「将来売却する可能性がある」といったことを考えれば、マンションの資産価値を落とさないことが非常に重要です。空き家となってしまったマンションのメンテナンスについて、しっかり考えるようにしましょう。

POINT 02 マンションの空き家を劣化させないために必要なこと

空き家になってしまったマンションを劣化させないため、また、空き巣に狙われないようにするためには、どのような管理が必要でしょうか。

(1)マンションの資産価値を落とさないために行うべき管理

まず、マンションの価値を落とさないために行う管理について考えてみましょう。

■窓を開け放っての換気

換気は室内にこもった湿気を追い出すためにも、非常に重要です。すべての部屋の窓を開けた上で、部屋のドア、押し入れ、クローゼット、扉付きの棚などもすべて開放し、湿気を逃がします。カビが発生していないかのチェックも必要です。

■通水

通水とは、「蛇口を開放して水を出すこと」を言います。排水管から悪臭が出たり、水道管内部がさびてしまったりすることを防ぐために必要です。一度の通水で約1分間は水を流しっぱなしにしておきましょう。なお、トイレの水も数回流すようにします。浴室、ベランダ、1階の場合には庭の水道なども忘れず行ってください。

■害虫退治

ゴキブリなどの害虫が部屋の中にいると繁殖し、ふん害が起きるだけでなく、近隣の住民にも迷惑をかける可能性があります。害虫を見つけた場合の退治も重要ですが、害虫が発生しないようにすること、害虫が室内に入り込まないようにすることなども重要です。ベランダに物を置くと物陰が増えて害虫が定着しやすくなるため、できるだけ避けるようにしましょう。排気口やエアコンの排水ホースからも侵入しますので、それぞれの対策が必要です。

■掃除

ほこりは油分や水分と結びついて汚れとして定着してしまうこともあるため、しっかりと取り除いておく必要があります。水拭きは完全に乾くまでの換気が必要となるため、何時間もかけられないという場合には、ほうきによる掃き掃除や掃除機の利用がおすすめです。壁にクモの巣ができてないかなども確認が必要です。

■水漏れチェック

最上階の場合は雨漏りの可能性が、最上階でない場合も上の階からの水漏れの可能性があります。浴室やトイレ、キッチンがある位置は特にしっかりと確認しておきましょう。もちろん、ご自身の部屋の設備からの水漏れが起きていないかも注意する必要があります。

(2)空き巣に狙われないようにするための管理

マンションは一軒家に比べて侵入が難しいため、空き巣には狙われにくいと言われています。ただし、1階や2階、角部屋、ごく近くに隣接した建物があるマンションなどは注意が必要です。「マンションだから放置しても大丈夫だろう」という油断が、空き巣を招く原因でもあります。

■外観を整える

バルコニーや玄関など、外から誰でも見ることができる場所については、しっかりと手入れしておくことが重要です。玄関や窓、面格子などを外からチェックし、砂ぼこりが多くたまる部分も掃除しておきましょう。あまりにも荒れていると、管理されてない部屋だと思われてしまいます。鍵が壊れていないか、ガラスが割れていないかも、注意深くチェックを。道路に面した窓は、防犯対策の強化をおすすめします。

中でも通りに面した1階の部屋などは目に付きやすいので、こまめなメンテナンスが防犯上大切になってくる。

■郵便物の確認

ポストに郵便物やチラシなどが詰まっていると、留守であることがわかりやすく、空き巣に狙われる可能性が高くなります。また、ポストから郵便物やチラシがあふれてしまうような状態は、マンションに住む住民の方々にも迷惑をかけてしまいます。外観を損ねない方法を選ぶようにしましょう。マンションの規約によっては対策できない場合もありますので、管理会社に確認しましょう。

■周辺住民への声かけ

やはり最低限の挨拶と連絡先の交換はしておくべきでしょう。空き家であることが伝わってしまいますが、ある意味では重要な見守り役です。もちろん、ただ隣であるというだけで空き家の管理を任せることはできませんが(謝礼などを渡す場合は除きます)、何かあったときに頼る存在になるかもしれません。

POINT 03 長期不在中の空き家リスクを解決する方法

長期不在となる場合、これまでにご説明した空き家のリスクを回避するには、どうすればいいのでしょうか。次のような方法が考えられます。

(1)賃貸物件として貸す

賃貸物件として第三者に貸し出す方法です。人が住むため、資産価値を維持することができます。壁の傷や生活する上での床の汚れなどは発生しますが、これらは比較的簡単に修繕できるものだと考えられます。マンションの資産価値を落とさず、かつ、賃貸収入を得ることもできます。また、転勤の期間が決まっていて、戻ってくることが確実な場合は、期間を決めて貸し出す「定期借家」という貸し方もありますので、賃貸物件としての活用をご検討の方は、ぜひ大和ハウスグループの「リブネス」にご相談ください。
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(2)売却する

数年以上にわたりマンションが空き家状態になる場合には、マンションの売却も検討しましょう。いま住んでいる家の維持費以外にもマンションを維持することで、非常に大きな経済的負担が生じます。売却すれば、売却によって得た資金も活用できますし、管理を気にすることもありません。「古いと売れないのでは?」「ローンが残っているがどうすれば?」といったことも、不動産会社に相談することで解決策が見つかるでしょう。
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(3)空き家の管理業者に依頼する

どうしても手放したくないマンションである場合や、転勤後同じエリアに戻る予定がはっきりしている場合には、十分な管理をした上で資産価値を落とさないよう維持しましょう。おすすめは、空き家管理の業者に依頼することです。管理費は月々10,000円前後、チェック項目の多さや頻度により異なります。

なお、親戚やその他の知人に管理を依頼することも可能ですが、やはりプロの管理とは異なりますし、想像以上の負担をかけてしまう可能性があります。トラブルがあった場合には将来のお付き合いにも悪影響が出ますので、できるだけ避けたほうがいいでしょう。マンションでの事故・事件は所有者の責任となりますので、安易に任せるとさらに大きなトラブルにつながるかもしれません。

なお、上記(1)から(3)のどの場合にも、大和ハウスグループのリブネスでのご相談が可能です。空き家に関するさまざまなケースに対応していますので、「こんな状況・条件では難しいのでは?」と思う場合でも、まずは窓口にご相談ください。
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※掲載の情報は2021年1月現在のものです。内容は変わる場合がございますので、ご了承ください。

写真:Getty Images

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