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コラム vol.011

北陸新幹線開通間近の金沢・富山地方 その2
~ストロー現象と富山市の法人の土地利用~

公開日:2014/08/01

北陸新幹線の開業まで半年余り。
コラムvol.010の続きとして、北陸新幹線開通の影響について、不動産、土地活用の視点から考察してみたい。長野から先に延伸される北陸新幹線であるが、公表されている駅は、富山、新高岡、金沢。この中で、第2回目の今回は、富山市にフォーカスする。

富山市に事業登録している事務所の数を示したのが、図1だ。

図1-1 富山市 事業所数の推移

国土交通省「事業所・企業統計調査」

図1-2 事業数の増減率(1991年=100%)

「2009年経済センサス―基礎調査」より作成

2006年にかけて徐々に減ってきているが2009年には少し回復していることが分かる。多くの地方都市ではこのように事業所が減ってきている。その理由として、地方経済の衰退あるいは大都市への一極集中が加速しているということだろうか。

富山県は、地方都市の中でも企業規模の大きな企業が多数存在している街として知られている。北陸三県に本社を構える上場企業は、富山20社、石川20社、福井16社だが、非上場だが世界的に有名な企業も多い。

東京に本社を構える企業の北陸エリアの拠点は、たいてい石川(金沢)という事が多いので、富山は支店経済で成立していない独自の経済力がある県だと言えるだろう。

新幹線の開通でいつも議論になるのが、大都市と地方都市を結ぶ新幹線の開通は、果たして地方都市によい影響をもたらすのだろうか?という議論だ。
大都市から観光客が来るから経済的に潤うという試算や、日帰り圏内となりホテルなどの産業が衰退するというもの、その中で大きな論点となるのは、「ストロー現象」についてだ。

ストロー現象は、「高速交通機関の開通により、集積の大きな都市(大都市)に小さな都市の都市機能が吸収される効果」と定義されている。

新幹線が開通すると、街が栄え潤うのか、衰退するのか、真反対見解が存在する。これまで、日本各都市に新幹線は通じており、その各地での事例を見る限り、栄える街もあれば、衰退する街もあるという状況だ。

これは、四国に3本の高速道路高架橋がかかり本州と四国がつながることで見られた明らかなストロー現象とは異なっている。

今回金沢まで延伸される北陸新幹線は、現在は長野新幹線として長野まで運転されている。長野新幹線は長野五輪(1998年)の開催に合わせて開通した。その後のストロー現象がどうだったのか、という研究に目を通すと、そのヒントがあるかもしれない。

(参考論文:高速交通機関がもたらすストロー効果に関する研究

これによると、人口は、起点である関東(高崎)から遠くなるほど若干の流出が見られている。一方、南関東に近い街(駅)では増加している。
この論文にあるように、長野新幹線の開通は総じて好影響が多く、ストロー現象と呼べるものは少ないと結論づけられている。

参考までに、二つの図表を掲載する。

図2は、富山市の法人が所有する土地の利用状況だ。

図2

国土交通省「事業所・企業統計調査」 富山市には法人の所有する空き地が1,108,000平方メートルある。

これを見ると、富山市においては、法人が所有する未利用の土地がかなりあることがわかる。

図3は、法人所有地の利用状況を全国の平均と比べている表だ。

図3 法人の土地利用状況(富山市・全国)

総務省統計局「平成20年法人土地基本調査 」より作成 富山市は他の県庁所在地に比べ、法人の賃貸用住宅による土地活用の割合が少ない。

以上、参考にしていただきたい。

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