土地活用ラボ for Owner

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コラム vol.189
  • 不動産市況を読み解く

2017年から施行される(変更される)住宅関連の税制度について考える

公開日:2017/01/26

毎年12月になると、翌年の税制改正が発表されます。不動産所有オーナー様にとっては、土地や住宅といった不動産を建てたり、やり取りしたりの際には多くの税がかかるため、税制改正は気になることでしょう。
平成29年の国土交通省関連の税制改正の中から、土地活用に関わることを中心にピックアップします。
内容は、平成28年12月に公表された、「平成29年度国土交通省税制改正概要」をもとにしています。全容を知りたい方は、Webサイトからダウンロードしてください。
今年の改正は、適用期間延長などが多く、平成27年の相続税の改正や小規模宅地の税制優遇などといった、土地活用を行うオーナー様にとっての大きな改正は見られませんでしたが、いくつか関係することも見受けられました。

延長:長期保有土地などにかかる事業用資産の買い替えの場合の課税特例措置の延長

10年を超える期間保有する事業用資産を譲渡し、新たに事業用資産を取得した場合、譲渡した事業用資産の譲渡益について、その80%(75%、70%の場合あり)を課税繰り延べする。

この制度の適用の約75%は中小企業になると試算されています。中心市街地に事業用地があるものの、事業の展開からあまり活用されておらず、しかし、その不動産を売却すると莫大な税金がかかると思われることで、動かなくなっている土地が散見されます。税の優遇を行うことで、これらの不動産の流動性を高めることが狙いだと思われます。

延長:土地の所有権移転登記、住宅家屋の所有権保存登記に係る特例処置の延長:登録免許税

土地の所有権移転登記および信託登記にかかる登録免許税の特例措置が2年延長されました。

  • 所有権移転登記については、2%→1.5% (0.5%の減税)
  • 信託登記については、0.4%→0.3% (0.1%の現税)

土地購入者の7割(件数ベース)が個人で、また、土地を購入する法人の90%(同)が資本金1億円未満の中小企業と予測されています。
こうした法人や個人が行う土地取引の際の負担軽減を図ることで、活性化を狙うというものです。
同様に、住宅用家屋の所有権保存登記における登録免許税の特例も延長されました。

新規:長期優良住宅化リフォーム減税の創設

耐震改修(=リフォーム)、省エネ改修に加えて、耐久性向上改修をリフォーム減税の対象にすることにより、長期優良住宅化リフォーム減税が新たに創設された。
耐久性向上改修工事を行って既存住宅が長期優良住宅の認定を受けた場合、所得税は、自己資金の場合最大50万円の税額控除、ローンの場合最大62.5万円、固定資産税については、翌年度分が2/3減額となります。。

他にも住宅・不動産領域における税制度では、税の負担軽減特例措置の延長というものが多く見られました。
政府は、不動産取引が活発になり、不動産産業や住宅産業が活性化することで、GDPの押上げを図っています。
現状ではこうした、税金に関する恩恵を受けるチャンスが続いているといえるでしょう。

※税に関する詳細は、必ず税理士にご確認ください。

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土地活用ラボ for Owner アナリスト

吉崎 誠二(よしざき せいじ)

不動産エコノミスト
社団法人 住宅・不動産研究所 理事長

早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了。
立教大学大学院 博士前期課程修了。

(株)船井総合研究所上席コンサルタント、Real Estate ビジネスチーム責任者、基礎研究チーム責任者等を経て現職。
不動産・住宅分野におけるデータ分析、市場予測、企業向けコンサルテーションなどを行うかたわら、全国新聞社、地方新聞社をはじめ主要メディアでの招聘講演は毎年年間30本を超える。

著書:「データで読み解く 賃貸住宅経営の極意」(2016年2月)、「2020年 大激震の住宅不動産市場」(朝日新聞出版)、「消費マンションを買う人、資産マンションを買える人」(青春新書)等10冊。多数の媒体に連載を持つ。

公式サイト:URL http://yoshizakiseiji.com/
社団法人 住宅・不動産総合研究所:URL http://www.hr-i.jp/

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