土地活用ラボ for Owner

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  • 賃貸住宅経営のポイント
  • 不動産市況を読み解く

コラム vol.079

あなたはどっちの大家さん?! お金持ち or 貧乏 vol.1
収入の柱のひとつとして「不動産を活用すること」とは?

公開日:2015/07/31

かつて土地持ちといえば、お金持ちの代名詞のように言われていましたが、最近は必ずしも当てはまらなくなってきています。土地を保有していても、有効活用できる人とそうでない人の二極化が進んでいるためです。
また比較的若い世代でも、相続や贈与等の話をきっかけに不動産投資・賃貸住宅経営について考え始めたという人も増えてきています。
自分が保有する武器(土地)を最大限活かし、成功する大家さんになれるためのポイントについて考えていきましょう。

より身近なこととしてお考えいただくために、仮のモデルケースとして須藤さん(仮名)に登場していただきました。
須藤さんは45歳の会社員で、ご家族構成は奥様と中学生と小学生のお子さま2人の4人家族、将来の出費は少なくなさそうです。

須藤さんは土地を相続したばかりのようです。
最近「不動産投資・賃貸住宅経営」についていろいろな情報を目にすることが増え、気になり出したらしく、相談にいらっしゃいました。
というのは、あと5年もすれば2人の子どもが高校、大学入学となり、そこから3~4年の間、出費はピークを迎えます。その時にご自身は50歳で、そろそろ老後資金も気になるところ。将来、この教育費含めて、このまま自分の給料だけでやっていけるかどうか不安に思う毎日だったからだそうです。
それでは、さっそくお聞きしてみましょう。

須藤さん:「教育費を捻出するだけで精一杯で、とても自分たちの老後のための資金なんてまだ考えられません」

最近そういう人は多いのですが、具体的にどのくらい必要なのかを把握しているわけではなく、漠然と不安に思われている人が大半です。日々は仕事と家庭のことで忙しく、なかなかじっくり考えてみることがないまま時間が過ぎていく……という感じのようです。
ですので、一度きちんと数字を出してみてはいかがでしょう。

須藤さん:「えっ。でも、リアルな数字は怖いですね……」

直視するのが怖いという気持ちもあると思いますが、早めに対策を考えることで手遅れになるよりは良いのではないでしょうか。
まずリタイア後の生活費について、ご夫婦ふたりの場合、以下の統計があります。

  • ・標準生活費:27万円/月
  • ・ゆとりある生活費:35万円/月(総務省平成25年度『家計調査』、生命保険文化センター『生活保障に関する調査』より)

一方、夫婦ふたりでもらえる年金(厚生年金)の平均は現在、月に22万円。
現時点でのご自身がもらえる年金予定金額は、毎年、誕生日近くに送られてくる「年金定期便」を参考にしてみてください。
90歳まで必要な生活費から年金分を差し引き、自分で用意する金額はこのようになります。

  • ・標準的な生活費のためには…
    (27万円×12カ月×30年)-(22万円×12カ月×25年)=3,120万円
  • ・ゆとりある生活費のためには…
    (35万円×12カ月×30年)-(22万円×12カ月×25年)=6,000万円

お2人のお子さまが社会人になるのは、須藤さんがそれぞれ55歳、58歳の時。
現在の貯蓄額にもよりますが、リタイア後の生活費をその時点から数千万円貯めることを考えるのでは遅いですね。
あとこの例では年金22万円/月を想定していますが、仮に2万円減額したとすると、自身で用意する金額には600万円が上乗せされます。
これから教育費が大変になることは承知の上ですが、同時にリタイア後のご自身の生活費も少しずつでも良いので確保していきたいところです。

須藤さん:「やっぱり……。薄々わかっていたとは言え、現実を目の当たりにすると溜息が出ます。あとは、どれだけムダを節約できるかと、以前から気になっていた不動産。
この土地をなんとか活用して収入の流れをつくれないだろうか?と思って相談にきました」

もちろん節約は大切ですが、それだけで年に100万円ものお金を捻出することは難しいでしょう。新たな収入の柱が欲しいところです。
幸い須藤さんの場合は、土地をお持ちなのでそれを有効活用するという選択肢があります。
仮に年間100万円の新たな収入があれば、20年間で2,000万円、年間150万円であれば20年間で3,000万円になるのですから。

「今後、日本は人口が減っていく中、賃貸住宅経営は成り立たないのではないか」
「借入をして賃貸住宅を建てて、リスクはないのか」「自分には知識がないからできない」
「いいことばかり言われるけど、そんなわけはない」と考えているわけですね。
確かにうなずける部分も多いのですが、「自分にはできない」ことだけに目が行ってしまっている気がします。
表面的なことだけではなくリスクをもう少し掘り下げて考えてみて、「やらない」という判断であれば良いのですが、ここで思考停止してしまってはせっかくのチャンスを潰してしまっているかもしれません。

もっとも、このように注意深くなることは悪いことではありません。
何もしなくても簡単にできる、儲かるといった魅惑的な言葉につい惑わされる人も多いのですが、世の中、うまい話ばかりではありません。

また、「掘り下げて考えてみる」というのは、実際に賃貸住宅経営を始めてからも必要なことで、これができるかどうかが、お金持ちの大家さんへの道だと痛感しています。

【 ポイント 】

  • ・賃貸住宅経営をひとくくりにするのではなく、結果は「やり方次第」で変わる。
  • ・賃貸住宅経営について情報収集して、少し勉強してみよう。
  • ・具体的なリスクは何なのか?どういう状況になったら返済が滞るのか?それを避ける方法はあるのか?を検討する。
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大和ハウス工業の土地活用ラボアナリストのご紹介

北野琴奈(きたの ことな)

CFP®(※)、ファイナンシャル・プランナー

国際ライセンスCFP®資格の取得と同時に、自ら金融、不動産を含めた資産を形成、運用中。

不動産は現在東京を中心に計数十室を所有。

海外にもチャレンジし、米・カリフォルニアの物件購入に至る。

その経験を元に資産運用、不動産投資に関する講演、メディア出演などに携わる。

※CFP®は、Financial Planning Standards Board Ltd.の登録商標です。

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