大和ハウス工業株式会社

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土地活用ラボ for Biz

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ビジネスイノベーションを加速する物流戦略 内田和成×浦川竜哉コラム No.5-5

早稲田大学大学院商学研究科
早稲田大学ビジネススクール教授
内田和成
 × 
大和ハウス工業株式会社
常務執行役員建築事業担当
浦川竜哉

スペシャル対談

イノベーションを継続し続ける「Dプロジェクト」

内田第四ステージまで進んでこられて、これが御社のひとつの完成形なのか、あるいはまた次の新しいステージに進もうとされるのか。また、国内よりも海外に軸足を移していくというお考えはないのか。その辺はいかがですか。

浦川我々のビジネスモデルに完成形は許されないと思いますから、やはり次々に進化させていかなければなりません。そういった意味では、インドネシアやベトナムなど、海外に工業団地を開発して日本企業の誘致をしたり、物流事業に投資したり、今後のグローバル展開も視野に入れています。
また、日本のメーカーを中心に、サプライチェーンがアジアスケールに拡大しており、それによって、いわゆるジャストインタイムシステムも変わってきました。競争力のある部品や製品、中間材を海外から日本に持って来て、小ロットで運ぶというわけにはいきませんので、大ロットやコンテナで輸送して、必要なものを必要なときに必要なだけ日本の物流センターから出していく方式に変わりつつあります。いわば、日本のものづくりの、二次、三次、四次のサプライヤーとしての機能を、物流が担うようになってきています。
30年前に2~3%だった海外生産拠点が、今では25%近くになっていて、これが50%くらいになると、日本のものづくりがどんどん空洞化していってしまいます。ただし、これは悪いことばかりでもありません。より価格競争力のある製品をまた日本に持ってきて、そのための貯蔵、物流加工を行う日本の物流、それと海外の生産施設をワンストップサービスでつなぐようなビジネスモデルを今後は考えていきます。

内田グローバルのサプライチェーンマネジメントの一翼を担うというイメージですね。なるほど。

浦川そうですね。やはり、日本のものづくりがどこにどうあろうが、我々はそこについていって、日本企業の競争力、日本の競争力を低下させないようなお手伝いをしていきたいと思っています。もちろん、もっともっと企業努力をしていかなければならないところも多々あります。今日は技術面についてのお話はできませんでしたが、たとえば、先ほどの大手通販会社様にしても、さまざまな新しい技術の導入に取り組んでいらっしゃいます。そういったところは今後もっと考えていかなければならないと思っています。

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