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コラム vol.179
  • 不動産市況を読み解く

土地活用に必須なデータの読み解き方第5回 アパートローン金利のデータの読み解き方

公開日:2017/02/28

6回にわたり、土地活用に必要なデータを取り上げ、事例などを交えながら、データの読み解き方、使い方、収集方法などを解説していく第4回目。今回は空室率についてです。
今回も取り上げるすべてのデータは、一般公開されている(インターネットがあれば誰でも入手できる)ものです。本コラムの中では、それらを分析してグラフや表にしていますが、読者の方も興味があればアクセスして、その元データを見ることができます。

土地活用として賃貸住宅、商業施設などの賃貸経営を行う際にほとんどの方が、公的・民間金融機関からお金を借りて行います。
借入で賃貸経営する場合の投資総額は、土地価格を考慮しなければ、建物価格+付帯設備価格+各種諸経費+借り入れ(ローン)の利子分ということになります。
いうまでもありませんが、ローンの利子総額は、ローン金利と借り入れ年数により決まります。賢く借りて、総額を少しでも少なく抑えることが重要になります。いま、「利子の総額は金利と年数で決まる」と述べましたが、金利は低ければ低いほどいいに越したことはありませんし、年数が短いほど利子額は少なくなりますが、それが投資の観点で「賢い借り方か」とは一概には言えません。長く借りて、キャッシュフローをよくする方が、不動産投資ではいいとされているからです。

「金利は低い方がいい」は誰もがそう考えますが、「史上最低水準のいまが、一番の借り時」という金融機関のアナウンスは、いつも見聞きします。「いまが一番の借り時」を見抜くことは、なかなか難しいものです。
では、どんなところに注目すれば、ローン金利の動きが見えるのでしょう?

金利の組み立てを大雑把にいうと、

金融機関の調達金利+リスク上乗せ分(貸し倒れ等)+金融機関の諸経費+金融機関の利益

で表せます。

後ろの3つの部分は大きな変化はないですから、金融機関の調達金利の違いが金利の違いとなります。
調達金利は、日本国債金利、長期プライムレート、短期プライムレートを見ていると大筋が見えてきます。

10年物国債利回りの推移

10年国債利回り:日本銀行HP、TOPIX:東京証券取引所HPより作成

上図は、2007年から2016年末までの10年物国債の金利です。ちなみに、執筆時2017年2月15日の金利は0.09%でした。2016年年初からのマイナス金利政策導入の時には、日銀の国債大量購入なのか、国債金利がマイナスになりました。ちなみに、国債の金利は、財務省のホームページに掲載されています。

例えば、「10年後に1万円もらえる券(国債)をいま、1万100円で買う」という状況だったのです。これが、国債金利がマイナスという状態です。これに合わせた状況で、ローン金利も下がりました。

各種金利の推移

また、ローン金利(変動金利)は、図2に記載されている短期プライムレート、に連動しているようです。短期プライムレートに先に述べた3つの項目分を上乗せして例えば、短期プライムレートが1.5%だとすると、そこに1%乗せて2.5%が店頭での金利で、そこから提携ローンと称して引くという仕立てです。
短期プライムレートは、下記の日銀のサイトから知ることができます。

ローンの返済がどれくらいなのかは、専用のサイトがあり、そこに借り入れ金額、年数、金利、固定金利か変動金利か、などを入力すると簡単に計算できます。
いくつかサイトがありますが、一例として、住宅保証機構株式会社のサイトをあげておきます。

簡単に検索できるので、これから土地活用を行う方や借り換えの検討をされている方は活用してみてはいかがでしょうか。

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土地活用ラボ for Owner アナリスト

吉崎 誠二(よしざき せいじ)

不動産エコノミスト 1971年生まれ。
早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了。
立教大学博士前期課程修了。
船井総合研究所上席コンサルタント、Real Estateビジネスチーム責任者 兼 基礎研究チーム責任者を経て、(株)ディー・サイン 取締役 不動産研究所 所長。
不動産・住宅関連分野が専門領域で、企業向けコンサルテーション、データ分析、市場予測などを行う。また、不動産エコノミストとして、不動産・住宅に関する講演を多数行う。

著書:『大激変 2020年の住宅・不動産市場』『「消費マンション」を買う人「資産マンション」を選べる人』など9冊。定期連載:「ダイヤモンド(Web版)」など多数。

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