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地震が起こってしまったら ~応急危険度判定とは~

公開日:2016/06/16

大きな地震が起こり自分の家が被災した場合、その後の余震に耐え、安全に立ち入りできるかどうかを知ることは、二次災害を防ぐために不可欠です。そこで、被災した建物の危険性を判定するために行われるのが「応急危険度判定」です。応急危険度判定とは何か、判定結果が何を意味するかを知っておくと、もしもの時の心強い判断材料になるでしょう。さらにここでは、2016年4月に起きた熊本地震の特徴でもあった「繰り返しの揺れ」に強いダイワハウスの家「xevoΣ(ジーヴォシグマ)」についてもご紹介します。(語り手:住宅事業推進部 瀬戸口)

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【PROFILE】
大和ハウス工業株式会社 住宅事業推進部 skye改善プロジェクト室
専任部長・シニアメンター 
瀬戸口 正樹
1級建築士・1級建築施工管理技士。商品開発部門で30年以上市街地向け住宅商品の企画・開発を担当。現在は開発担当者の支援と、経験と知識を生かし、後進の育成を行う。
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┃耐震基準は、倒壊せず命を守ることを第一としたもの

大地震で被災した建物を調査し、その後の余震による倒壊や外壁・窓ガラスの落下などの危険性を判断するのが応急危険度判定です。建築基準法で定められた耐震基準は、あくまで倒壊せず命を守ることを第一としたもの。応急危険度判定では、その後立ち入っても問題がないか、通行人にとって危険がないかなどを判断することにより、命に関わる二次災害を防ぐことを目的としています。

具体的な判定の流れとしては、被災後すぐに地方自治体によって応急危険度判定士が派遣されます。応急危険度判定士は専門の講習を受けた建築技術者で、ボランティアとして民間の建築士も多く登録しています。判定士は被災した建物を見て回り、全国被災建築物応急危険度判定協議会が定めた基準に従って、さまざまな観点から調査を実施します。

┃「危険」「要注意」の基準とは?

判定による調査結果は、「危険」「要注意」「調査済」の3種類のステッカーで示され、建物の出入り口などに掲示されます。赤いステッカーの「危険」は、倒壊の可能性がある場合など、立ち入ることが危険であることを意味します。黄色の「要注意」は、今すぐに危険を及ぼすものではないものの、余震などによって危険性が増す可能性があり、立ち入りに注意を要するもの。緑の「調査済」は、上記のどちらにも該当せず、継続使用に問題ないと判断された場合に貼られます。

これらの判定は、木造、鉄骨造、RC造それぞれに対して細かく設けられた基準に基づいて行われます。地盤沈下や建物の傾斜の程度、基礎・柱・壁などの損傷状態から、地盤や構造躯体に関する危険度を判断。さらに、瓦や窓ガラス、外装材の状態もチェックされ、落下・転倒の危険性が判定されます。全国被災建築物応急危険度判定協議会のホームページ内で「判定調査表」が閲覧できるため、参考にしてみてください。

注意したい点は、応急危険度判定は住み続けられるかどうかを判断するものではなく、あくまで応急的な判定だということです。また、罹災証明のために被害程度を調べる調査ではないことも認識しておきましょう。罹災証明は、保険金の受け取りや税の控除などを申請するにあたり、家屋の被害程度を市町村長が証明するもの。よく言われる「全壊」「半壊」などはこの被害認定のための基準で、応急危険度判定の基準とは異なります。

┃繰り返しの地震にも耐えられる家を

2016年4月に起きた熊本地震でも、応急危険度判定が順次行われました。今回の地震の特徴は、大きな揺れが連続して発生したこと。震度7を観測した前震に続き、同じく震度7の本震が起こり、大きな余震がさらに数日にわたって続きました。最初の大規模地震で倒壊しなかった建物でも、繰り返しの強い揺れによりダメージを蓄積し、被害が大きくなったと考えられます。

ダイワハウスでは、2011年の東日本大地震を受けて、連続した地震による被害への対策が必要だと考え、繰り返す大きな揺れに耐えられる家の開発を急ピッチで進めていました。そして2014年1月に、「持続型耐震」を可能にした独自の耐震技術「D-NΣQST(ディーネクスト)」を標準仕様として採用した、「xevoΣ(ジーヴォシグマ)」を発売しました。

(繰り返しの地震に強い家「xevoΣ」)

(独自の耐震技術「D-NΣQST」)

┃震度7クラスの4回の地震に耐えられる

「D-NΣQST」の性能を実証するため、ダイワハウスでは実大の実験棟に、震度7相当の揺れを4回与える過酷な実験を実施。その結果、初期の耐震性能を維持することが確認され、高い安全性を実証しました。あわせて、構造体を強化し壁や柱を最小限にしたことで、大空間・大開口を設けることも可能になりました。従来の「倒壊せず人命を守る家」から一歩進んだ、地震後のダメージを最小限に抑え、安心で快適な暮らしも守る家。ダイワハウスはこれからも、さらなる安全・安心な家づくりを目指して、技術革新に取り組み続けます。

(実大の実験棟で連続加震実験を実施) ※国立研究開発法人 防災科学技術研究所の実大三次元震動破壊実験施設「E-ディフェンス」にて、2013年9月、xevoΣの大規模な加震実験を実施しました。

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