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CASE18 医療施設 恒生かのこ病院(兵庫県神戸市)

一人ひとりにあらゆる角度から寄り添う。“地域に欠かせない医療機関”として、その役割と貢献度向上に取り組む。

医療と介護に高齢者住宅をプラス。医療法人ならではのトータルケアを実践する新たな拠点。

事業展開

1984年、神戸市北区有野町に恒生病院(急性期病棟59床)を開設以来、脳神経外科を中心とした救急医療に積極的に取り組み、今日に至るまで35年もの間、地域医療に貢献してこられたのが医療法人社団六心会さまです。医療法人化された1988年には、脳神経外科 恒生病院に改称。多くの地域住民から「脳神経外科といえば恒生病院」といった高い知名度や、救急医療では年間1,200台を超える救急車受け入れなど、評価・実績ともに『地域に欠かせない医療機関』として確固たる地位を築いてこられました。

法人では、他に伊丹市において80床(一般:40床、回復期:40床)の伊丹恒⽣脳神経外科病院を1993年に開設。開設時は伊丹恒⽣病院を運営されており、兵庫県の広い地域における医療貢献度を高めておられます。

同院の歩みを振り返り、第一の転機となったのが2004年のこと。「脳神経外科だけでなく、内科や整形外科などの診療科目を充実させ、もっと地域の医療ニーズに応えたい」との思いから、本格的な病院機能の強化に着手されました。3年後には、医療体制に対するハード面の不安を解消すべく、数km離れた現在の北区道場町に病院施設を新築移転し、再び恒生病院に改称。さらに2013年には、近年の社会的な医療ニーズの高まりに応えようと、回復期リハビリテーション病棟(50床)を建設されました。これにより恒生病院さまは、急性期から回復期リハビリテーションまで、一貫した医療を実践する全109床の病院としての進化を遂げたのです。

さらに、介護の分野においても同法人の取り組みは積極的で、2000年に介護老人保健施設を宝塚市内に開設したのを皮切りに、訪問看護ステーション、指定居宅介護支援事業所、グループホーム、小規模多機能型居宅介護、ヘルパーステーション、訪問介護ステーションを順に事業化。「医療と介護の連携による質の高いトータルケア」の提供を図っておられます。

また、グループの社会福祉法人黎明会さまでは、旧病院を転換したケアハウス(特定施設)の運営や、保育所を併設した特別養護老人ホームを三田市に開設されるなど、グループ全体で子どもから高齢者まで3世代を対象とする事業を展開されています。

医療・介護それぞれの分野で多くの機能を強化し、地域への貢献度を高めてこられた六心会さまですが、その取り組みの発端には「患者さまやご家族の安心につながる在宅支援に取り組みたい」という強い思いがありました。そこで、まず検討されたのが社会福祉法人黎明会さまのケアハウス(特定施設)を“医療の目が届く”エリアに移転させること。実現すれば、恒生病院の一般病床(急性期)、回復期リハ病床との連携が強化され、『グループの総合力を生かした将来の事業拡充』につながります。数年に渡って建設地を探され、ようやく本院とは駅を挟み数百mの距離にある鹿の子台北町の土地を購入することができました。

そんな折、神戸市の「当該医療圏における病床の整備計画」により、新たに『地域包括ケア病棟の公募』が行われました。以前より地域包括ケアの重要性を感じておられた六心会さまは、これを好機と捉えて応募。無事55床の増床を実現されたのです。

これにより、施設計画は“病院+ケアハウス”へと転換するかと思われました。しかし、新たな病院建設とケアハウスの移転を一度に行う場合、医療法人と社会福祉法人の共存に伴う諸手続き(土地・建物を含んだ基本財産区分などを含む)が煩雑となることから、まず病院を核とした複合施設を1期工事としてご検討。医療法人で取り組む在宅復帰の支援事業を組み合わせる計画へと発展していき、その目玉となったのが、サービス付き高齢者向け住宅です。これは、自宅での生活が困難な退院患者さまへの対応策として、かねてより開設を検討していたものでした。

計画の具体化にあたり、六心会さまがコンセプトとして掲げられたのが、将来的に「地域包括ケアの拠点となりうる施設」です。検討を重ね、病院とサービス付き高齢者向け住宅に加えて、居宅介護支援事業、訪問介護、訪問看護、訪問リハビリテーションと共に通所介護事業を集約し、“地域に開かれた施設”を目指して、病院職員や地域住民が利用できる多目的ホールの併設も計画されました。設計・施工にあたっては、土地探しの段階からサポートを続けてきた大和ハウス工業にご依頼。プランニングでは、法人内に準備委員会を組織し、医療職・介護職・事務職を中心とした20名ほどの委員の声を設計に反映して進められました。

また、当初計画であったケアハウス移転ですが、これは約2,930坪ある敷地内に2期工事として実施を予定。しかも、近く特別養護老人ホームの公募を見据えておられることから、ケアハウスとの複合化も視野に入れておられます。

そして、新たな時代の幕開けとなる令和元年5月1日(保険診療開始は6月1日)、医療法人社団六心会さまの新たな取り組みを支える複合施設がオープンしました。内科・消化器内科・リハビリテーション科の外来と地域包括ケア病床55床を備えた「恒生かのこ病院」と、サービス付き高齢者向け住宅「かのこヒルズ(46室)」を中心とした医療・介護・高齢者住宅の複合施設です。5階建ての施設内には、通所リハビリテーション、居宅介護支援事業所、訪問介護ステーション、訪問看護ステーション、訪問リハビリテーションが機能的に設置。まさに“医療法人だからこそ提供できるトータルケア”を広くアピールする施設です。また、1階に設けられた多目的ホール「かのこホール」は、地域共生社会の実現を目指して、気軽に地域住民が集い、子どもから高齢者まで、コミュニティーを育む場として提供される予定です。

長年、地域に根ざした医療を展開する六心会さまだけに、開院・開所前から新施設に対する注目度は高く、地域住民のみならず周辺の医療機関からも数多くの問い合わせが集まっています。今後、高齢化社会が進むにつれ、より重要度が注目される地域包括ケア。その中心的な役割を果たす施設として、地域からの期待はより大きくなっていきそうです。

課題

THEME-1
地域包括ケアへの取り組みを強化したい
法人全体で地域包括ケアに取り組むため、医療法人としての特長を生かし、近隣の医療機関や介護事業者等と連携がとりやすい、核となる機能が必要だった。
THEME-2
在宅支援を強化する機能が必要
在宅復帰後を支援するため、20年にわたって居宅介護支援事業・訪問介護・訪問看護・訪問リハビリ・グループホーム・小規模多機能型居宅介護支援事業・ケアハウス・特別養護老人ホームなどの事業を整備してきた。しかし、退院患者さまの中には独居高齢者など、自宅に戻ることが困難な方が年々増加したため、こうしたケースの対応が必要だと感じていた。
THEME-3
地域共生社会の実現につながる取り組みがしたい
地域あってこその医療機関であるとの考えから、住民一人ひとりが相互に支える・支えられる関係が育つ機会や場づくりに貢献したいと考えていた。

計画のポイント

POINT-1
地域包括ケア病棟の開設を実現
新施設の構想時に、神戸市の病床公募情報を入手。公募選定により地域包括ケア病棟55床の「恒生かのこ病院」を開設されました。本院の退院患者さまや療養中から再入院された患者さまを受け入れ、急性期~回復期~在宅といったトータルケアを一法人で担うことが可能となります。
POINT-2
退院後の手厚いケアを実践するサービス付き高齢者向け住宅を開設
自宅での生活が困難な退院患者さまの在宅復帰先の1つとして、サービス付き高齢者向け住宅「かのこヒルズ」(46室)を整備。法人の医療・介護部門と連携した手厚いケアはもちろんのこと、病院併設型とすることで入居者さまやご家族に大きな安心を与えています。
POINT-3
地域交流ホールを併設
新施設内に地域住民が気軽に集まり利用できる「かのこホール」を併設。今後は、病院や医師会主催の健康相談会や講演をはじめ、地域の要望に応える多目的ホールとしての活用も予定されています。

CASE18

医療施設 恒生かのこ病院

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